J

UOEH(産業医科大学雑誌)37( 1 ): 43-47(2015)

43

[症 例 報 告]

アルコール性ケトアシドーシスの急性期に著明な低血糖を呈した 1 例 松崎 公信,白石 渉*,岩永 育貴,山本 明史 地域医療機能推進機構 九州病院 神経内科

要   旨:症例は 55 歳,アルコール多飲歴のある男性で,来院の数日前からほとんど食事を摂取していなかった. 自宅で突然意識障害を呈し当院に救急搬送された.来院時は意識障害を呈しており,検査所見で著明な低血糖と βヒドロキシ酪酸優位のケトアシドーシスを認めた. 生活状況も勘案してアルコール性ケトアシドーシス(AKA)と 診断した. ブドウ糖投与と補液で症状は速やかに改善した.AKA は腹痛,悪心,嘔吐などの症状を呈するが,アシ ドーシスの程度に比して意識清明であることが多いとされる.しかし本症例では,低血糖を合併したために意識障 害を呈した.本症例の低血糖の原因として,経口摂取不良の関与が疑われた.アルコール多飲状態では,糖質摂取量 の低下,糖新生の抑制,肝グリコーゲンの貯蔵不足などの要因から本症例のように低血糖を生じ,時に AKA と合併す る.今回われわれは, AKA に著明な低血糖を合併した症例を経験したため,考察を加えて報告する. キーワード:アルコール性ケトアシドーシス,AKA,低血糖,β-ヒドロキシ酪酸,アルコール依存症. (2014 年 10 月 14 日 受付,2015 年 1 月 16 日 受理)

は じ め に

1 回,即席麺を摂取するのみの状態であった. 体重は 52 kg あったものが,来院時には 48 kg に減少していた.

 アルコール性ケトアシドーシス (alcoholic ketoacidosis:

2013 年 10 月 6 日夜,部屋から呻き声が聞こえたため,

AKA)は,アルコール多飲のある患者に生じる酸塩基

同居する 13 歳の娘が駆けつけたところ,意識のない状

平衡異常症であるが,糖尿病性ケトアシドーシスとは

態で倒れているのを発見され,当院に救急搬送となっ

異なり,重度のアシドーシスと高ケトン血症にも関わ

た.けいれんは認めなかった.

らず意識清明であることが多いとされる[1]. 今回,

既往歴:35 歳時に交通事故で多臓器損傷を生じ,開腹

我々は,意識障害を主訴として搬送され,来院時にアシ

手術を施行された.54 歳時にアルコール離脱けいれ

ドーシスに加えて著明な低血糖を呈した AKA の症例

んの既往があり,それ以降複合ビタミン製剤を近医で

を経験したため,その機序について考察を加えて報告

処方されている.

する.

生活歴: 喫煙は 1 日 15 本,飲酒は焼酎 1 日 2 合,食事は ほとんど食べていない.

症例:55 歳, 男性

入院時理学所見: 身長は 169 cm,体重は 48 kg で, body

主訴:意識障害

mass indexは16.8と,るいそうを認めた. 意識はJapan

現病歴:10 代の頃からアルコール大量摂取歴があり,

coma scaleで3点, Glasgow coma scaleでは7点 (eye opening:

特に 30 歳以降は 5 合 / 日以上を連日摂取していた.54

で,開眼はあるが 4, verbal response: 2, motor response: 1)

歳時にアルコール離脱けいれんを生じ,それを契機に

反応の無い状態だった. 血圧 123/81 mmHg,脈拍 89 /

失職,以降は 2 合 / 日に減酒しているが,断酒はできず

分で整,体温 36.8°C,呼吸数 20 回 / 分,明らかな大呼吸

にいた.来院 7 日前から食事摂取が徐々に減少し,1 日

はなく,SpO2 は室内気で 99% だった.身体所見では頭

* 対応著者: 白石 渉,地域医療機能推進機構 九州病院 神経内科,〒 806-8501 福岡県北九州市八幡西区岸の浦 1 丁目 8 番 1 号, Tel: 093-641-5111,Fax: 093-642-1868,E-mail: [email protected]

松 崎 公 信,他

44

頸部,胸部に異常を認めず,腹部正中に手術痕を認め

アシドーシス(AKA)に低血糖を合併した病態と診断

た. 神経学的には意識レベルの低下のほか,明らかな

した.低血糖に対して 50% ブドウ糖液を 20 ml 静脈投

麻痺を認めなかった.羽ばたき振戦は認めなかった.

与したところ,意識障害は速やかに改善した.その後,

入院時検査所見 (Table 1):試験紙法による尿検査では

3 号液に 50% ブドウ糖液を溶解し, 1 日 1,500 ml の補液

蛋白,糖が 1+ で検出され,ケトン体は±であった. 血

を行った. 定期的に血糖を測定し,血糖値が 70 mg/dl

液ガス分析では高乳酸血症とアニオンギャップ開大性

以下となった際には適宜 50% ブドウ糖 20 ml を静脈投

の代謝性アシドーシスを認めた.血算で大球性変化を

与した. また,硫酸マグネシウム製剤の経静脈投与を

認めたが貧血はなかった.生化学では著明な低血糖を

行い,経口摂取可能となった後は内服でマグネシウム

認め,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ,アラ

の投与を継続した. 入院翌日には経口摂取可能とな

ニンアミノトランスフェラーゼ,γ-GTP の上昇を認め

り,その後は低血糖,意識障害は再発しなかった. 入

た.その他,低カリウム血症,低カルシウム血症,低マ

院 4 日後の採血では随時血糖 156 mg/dl,カリウム 4.5

グネシウム血症を認め,食事摂取不良を反映したもの

mEq/l,カルシウム 9.7 mg/dl,マグネシウム 1.9 mg/dl と

と考えた.来院 2 日後の血液検体でケトン体を提出し

改善を認めた.血液ガスの再検は行っていない.低血

たところ β-ヒドロキシ酢酸優位のケトン体増加を認め

糖の原因検索として体幹部の CT 検査,腹部エコー検査

た.同日に甲状腺ホルモン,副腎皮質刺激ホルモン,コ

を施行したが,高度の脂肪肝の他に明らかな腫瘍性病

ルチゾールを測定したが,いずれも正常範囲内であっ

変などの異常を見いだせなかった.画像上は脂肪肝の

た. 心電図,胸部レントゲン写真,頭部 CT,頭部 MRI

所見を認めたものの,血液検査上の肝機能障害は軽微

検査では明らかな異常を認めなかった.脳波検査を施

であり,肝障害による低血糖の可能性は低いと判断し

行したところ, α 波の徐波化を認めるのみで,てんかん

た. 経口血糖降下薬を含む薬物の摂取歴は無かった.

性の鋭波・棘波の出現は認めなかった. 腹部 CT 検査,

低血糖の原因として膵腫瘍,薬剤性,肝機能障害などは

腹部超音波検査では高度の脂肪肝を認めるのみで,膵

否定的で,病歴と合わせてアルコール多飲と食事摂取

腫瘍を含む腫瘍性病変は認めなかった.

不足によるものと結論付けた.食生活の是正および禁

入院後経過: 病歴と検査結果から,アルコール性ケト

酒を指導し,第 7 病日に退院した.退院後,アルコール

Table 1. Laboratory findings on admission pO2 108 mmHg pCO2 35.8 〃 pH 7.292 HCO316.8 mmol/l Lactic acid 75 mg/dl BE -8.5 mmol/l WBC 8100 /μl RBC 348 × 104 〃 Hb 13.5 g/dl MCV 112.9 fl Plt 14.0 × 104 /μl Protein Sugar Occult blood Ketone body

(1+) (1+) ( - ) ( ± )

TP Alb T-bil AST ALT LDH γ-GTP BUN Cr Na K Ca Mg Glu NH3 VitaminB1 VitaminB12 Foreic acid

6.6 g/dl 4 〃 1 mg/dl 161 IU/l 48 〃 262 〃 221 〃 9 mg/dl 0.57 〃 141 mEq/l 3.3 〃 7.8 mg/gl 1.5 mg/dl 19 〃 37 μg/dl 51 ng/ml 1,480 〃 1.5 〃

TSH 4.12 μIU/ml FT4 41.13 ng/dl ACTH 34.5 pg/ml Cortisol 14.3 μg/ml Acetoacetate 80 μmol/l 3-OHBA 431 〃

pO2: oxygen partial pressure, pCO2: carbon dioxide partial pressure, HCO3 - : bicarbonate, BE: base excess, WBC: white blood cell, RBC: red blood cell, Hb: hemoglobin, MCV: mean corpuscular volume, Plt: platelet, TP: total protein, Alb: albumin, T-bil: total bilirubin, AST: aspartate aminotransferase, ALT: alanine aminotransferase, LDH: lactate dehydrogenase, γ-GTP: γ-glutamyltransferase, BUN: blood urea nitrogen, Cr: creatinine, Na: sodium, K: potassium, Ca: calcium (corrected for albumin level), Mg: magnesium, Glu: glucose, NH3: anmonia, TSH: thyroid stimulating hormone, FT4: free thyroxine, ACTH: adrenocorticotropic hormone, 3-OHBA: β-hydroxybutyrate

アルコール性ケトアシドーシスに低血糖を合併した1例

依存症の専門外来を有する精神科への受診を指示して いる.

45

nicotinamide adenine dinucleotide: NADH)に還元され, NADH/NAD 比が上昇する.NAD → NADH の反応は tricarboxylic acid (TCA)回路や糖新生など生体内での

考     察

種々の代謝過程で行われており,NADH/NAD 比の上昇 は TCA 回路,糖新生を抑制する. また,アルコール依

 中年男性の突然死の 35% は大酒家であり,剖検して

存に伴う慢性的な摂食不足はグリコーゲン貯蔵量の減

も死因不明なものが多い [2] . これらは大酒家突然死

少,インスリン分泌低下,抗ストレスホルモン分泌を促

症候群と呼ばれ,一部にアルコール性ケトアシドーシ

す.すると脂質の β 酸化が促進され,アセチル -CoA が

ス (alcoholic ketoacidosis: AKA)の関与が考えられてい

上昇する.また,アセチル -CoA はエタノール代謝の過

る [3] .AKA とは長期的なアルコール多飲・食事摂取

程でも生じる.β 酸化とエタノールの代謝で産生され

不足にある者がアニオンギャップ開大性の代謝性アシ

たアセチル -CoA は通常は TCA 回路で消費されるが,

ドーシスを生ずるものである. 症状には悪心・嘔吐・

先に述べた NADH/NAD 比上昇による TCA 回路抑制か

腹痛などがあるが,意識は清明なことが多いとされる

ら,アセチル -CoA は TCA 回路での消費を受けずアセ

[1] . 診断基準は存在しないものの,病歴,代謝性アシ

ト酢酸へと代謝される.ここで,NADH/NAD 比が高い

ドーシス, β-ヒドロキシ酪酸優位のケトン体上昇の証明

と,アセト酢酸は β-ヒドロキシ酪酸に代謝されやすい

で診断されることが多い.試験紙法による尿中ケトン

ため,β-ヒドロキシ酪酸優位のケトアシドーシスを来

体検査はアセト酢酸を測定するため, β-ヒドロキシ酪酸

すことになる.さらに,アルコール代謝による NADH/

優位のケトーシスを示す本疾患では偽陰性を示すこと

NAD 比の上昇は糖新生の抑制を加速し,前述のグリ

があり [3] ,アルコール摂取に関する病歴聴取が重要で

コーゲン貯蔵量の低下と併せて低血糖となる[1, 7]

ある. 本症例においても,過去のアルコール離脱けい れんの既往や継続的な飲酒習慣, そして入院 7 日前から

(Fig. 1) .  前述のように,一般的に AKA においては糖尿病性ケ

の食事摂取状況の変化などの病歴から,腹痛や嘔吐な

トアシドーシスと比較して意識清明なことが多いとさ

どの消化器症状はなかったものの, AKA を疑った. 本

れているが[1] ,高度の食事摂取不良が併存する場合

症例のケトアシドーシスに関しては,来院時の試験紙

には,本症例のように低血糖に伴う意識障害を認める

法の検査では,尿中ケトン体は±であったが,血液検査

場合があり,診断,治療を難渋させ,治療の遅れに繋が

によってケトン体上昇が確認された.本症例において

りうる. 本症例においては,来院時にアシドーシスを

は,病歴聴取でアルコールと食事に関する情報を得ら

認めており,来院 2 日後の血液検査で β-ヒドロキシ酪

れたため, 早期から AKA を疑うことができた.

酸優位のケトン体増加を認めたことから,AKA が存在

 AKA の治療に関しては糖質を含んだ輸液と電解質

していたことが確実である. 本症例においては,アル

管理で,早期から適切な治療を行うことで救命できる

コールの継続的な摂取に加えて,もともと少なかった

が,診断・治療が遅れた際には膵炎や横紋筋融解症,多

食事摂取量が入院前にさらに減少したことから,患者

臓器不全,突然死を来す症例もあり[4],早期の診断,治

体内において上述のような代謝が行われ,グリコーゲ

療が重要である. 本症例のように AKA に低血糖を合

ン貯蔵の低下,糖新生の抑制,β-ヒドロキシ酪酸優位の

併した報告は散見され [5-7],意識障害により本人から

ケトン体増加を生じ,AKA に伴う低血糖を発症したと

の病歴聴取が困難となり診断をより難渋させる.本症

推測された. 抗ストレスホルモンの分泌に関しては,

例においては,通報者の娘から生活状況を聴取するこ

来院 2 日目に各種のホルモン値を測定したが,その時

とができたため,早期から AKA を疑い,補液,ブドウ糖

点では正常であった. また,AKA に関しては,海外の

の投与により後遺症や他臓器障害の出現なく救命する

報告と比較し,本邦においては低血糖の合併が多いと

に至った.本症例が意識障害を呈した理由は低血糖が

する報告もあり[3] ,特に注意が必要である.

原因であったと考えられるが,AKA における低血糖の

 また,本症例では以前にもアルコール離脱けいれん

発症については以下の機序が考えられている.

による入院歴があったが,精神科への受診はしていな

 アルコールは肝臓においてアセトアルデヒドを経

かった.AKA 患者では精神科との連携が遅れたため

て酢酸へ酸化され,さらにはアセチル -CoA となるが,

に患者が死亡の転帰をたどることがあり[8],アルコー

その過程で酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレ

ル関連疾患においては,精神科との連携が重要と考え

オチド (nicotinamide adenine dinucleotide: NAD)が還元

られ,本症例も専門外来を有する精神科への受診を手

型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド: (reduced

配している.

松 崎 公 信,他

46

Carbohydrate intake ↓

A

Glycogen ↓ insulin ↓ Antagonistic hormone (e.g. glucagon) ↑

Glycogen storage ↓ Gluconeogenesis ↓ E

TCA cycle ↓ β-oxidation ↑





B

NADH / NAD ratio ↑ +

Acetyl CoA ↑

NAD→NADH

Acetaldehyde ↑

AcAC ↑

+

+

NAD→NADH Alcohol

hypoglycemia

NADH→NAD C

Acetate ↑

D

3-OHBA ↑ Ketoacidosis with high 3-OHBA / AcAC ratio

Fig. 1. Pathophysiological concept of alcoholic ketoacidosis and hypoglycemia in this case. A: Alcoholism results in poor intake of carbohydrate and hormonal changes, such as suppression of insulin with increased antagonistic hormones. B: NAD is reduced to NADH during the metabolism of alcohol. Chronic alcohol metabolism increases the NADH/NAD ratio, which inhibits hepatic gluconeogenesis and the TCA cycle. C: Alcohol is metabolized to acetate, which consequently forms acetyl CoA. D: AcAC tends to metabolize into 3-OHBA when high NADH/NAD ratio exists, which causes ketoacidosis with high a 3-OHBA/AcAC ratio. E: Shortness of glycogen storage and gluconeogenesis results in hypoglycemia. TCA: tricarboxylic acid, NAD: nicotinamide adenine dinucleotide, NADH: reduced form of NAD, CoA: coenzyme, AcAC: Acetoacetate, 3-OHBA: β-hydroxybutyrate.

 今回,われわれはアルコールの過剰摂取および食事

3 . 横山雅子,堀進悟,青木克憲,藤島清太郎,木村裕

摂取不良により高度のアシドーシスと低血糖を来した

之,鈴木昌,相川直樹 (2002) :救急患者におけるア

症例を経験した.アルコール性ケトアシドーシスは一

ルコール性ケトアシドーシスとアルコール性ケ

般に意識障害を来すことは少ないとされるが,低血糖

トーシスの検討.日救急医会誌 13: 711-717

を合併することで意識障害を呈する場合があり,病歴

4 . Yanagawa Y, Sakamoto T & Okada Y (2008): Six cas-

聴取をより困難にし,AKA の診断が遅れる可能性があ

es of sudden cardiac arrest in alcoholic ketoacidosis.

る.アルコール性ケトアシドーシスは重篤化すると死

Intern Med 47: 113-117

亡率が高く,低血糖患者を診た際には,アルコール依存 症の病態が背後に隠れている可能性も考えて診療にあ たる必要がある.

5 . 小林康夫 (2003) :持続的血液濾過透析が著効した 致死的アルコール性ケトアシドーシスの 1 救命例. 蘇生 22: 125-128 6 . 竹本正明,伊藤敏孝,山本晃,武居哲洋(2012) :汎

利 益 相 反

血球減少を合併したアルコール性ケトアシドー シスの 1 症例.日救急医会誌 23: 259-264

 本症例報告に関して,開示すべき利益相反関係はない.

7 . 鈴木圭,玉井康将,浦出伸治,伊野和子,菅原由美 子,片山直之,星野有(2010) :高脂肪食摂取後に低

引 用 文 献

血糖発作を来したアルコール性ケトアシドーシ スの 1 例.日救急医会誌 21: 792-798

1 . McGuire LC, Cruickshank AM & Munro PT(2006) :

8 . 光成誉明,中野実,大野謙介,青山有佳,高橋栄治,

Alcoholic ketoacidosis. Emerg Med J 23: 417-420

中村光伸, 鈴木大輔, 鈴木裕之 (2011) :アルコール性

2 . 杠岳文 (1997) :大酒家と急死-大酒家突然死症候

ケトアシドーシスを繰り返した 1 例.ICU と CCU

群の提唱-.日本臨床 55(特別号) :639-642

 

35: 493-496

アルコール性ケトアシドーシスに低血糖を合併した1例

47

A Case of Alcoholic Ketoacidosis Accompanied with Severe Hypoglycemia

Tadanobu Matsuzaki, Wataru Shiraishi, Yasutaka Iwanaga and Akifumi Yamamoto Department of neurology, JCHO (Japan Community Health care Organization) Kyushu Hospital, Yahatanishi-ku, Kitakyushu 806-8501, Japan

Abstract : We report a 55 year old Japanese man with a history of alcohol abuse, who was in a near fasting state for the previous few days. He was admitted to our hospital with abrupt disturbance of consciousness. He presented disturbance of consciousness with extreme hypoglycemia and ketoacidosis with high β-hydroxybutyric acid concentration. Taking into account his living history, we diagnosed with alcoholic ketoacidosis (AKA). Symptoms ameliorated with glucose injection and fluid loading. AKA patients show abdominal pain, nausea or vomiting, but they are usually alert and lucid despite the severe acidosis. This case, however, presented comatose status caused by hypoglycemia. Poor oral intake of this patient was assumed to be the cause of hypoglycemia. Alcoholism may cause hypoglycemia accompanying with AKA, due to a low carbohydrate intake, the inhibition of gluconeogenesis, and reduced hepaticglycogen storage as seen in this case. Here, we report a case of AKA that demonstrated hypoglycemia with the literature review. Key words: alcoholic ketoacidosis, AKA, hypoglycemia, β-hydroxybutyric acid, alcoholism. J UOEH 37(1) :43-47(2015)

Case of alcoholic ketoacidosis accompanied with severe hypoglycemia.

We report a 55 year old Japanese man with a history of alcohol abuse, who was in a near fasting state for the previous few days.He was admitted to our...
691KB Sizes 1 Downloads 9 Views