日耳 鼻
93-1083
声 門 上 部 癌 の 生 物 学 的 特 性 と予 後 予 後 相 関 因 子 の 多 変 量解 析 に よ る分 析― ― 金沢医科大学耳鼻咽喉科学教室(主 任:山 下公一教授) 韓 BIOLOGICAL
徳 民,山
CHARACTERISTICS
AND PROGNOSIS
A MULTIVARIATE DE-MIN
The biological the correlations
characteristics
of various
University
findings observed factors
were
carcinoma
in the period in serial sections
statistically
quantification
factors treated from
Medical
carcinoma
the UICC General 2.
carcinoma, moderately 3. 4.
by total laryngectomy
by
multiple
factors
The
important
infiltration
survival
factors
differentiated
infiltration
rate was higher
the
These
theory
of
as well as their
and 4 cases could not be followed up. as calculated
in accordance
increased
with
type,
coefficient the
(48.5%)
prognostic
with well than that
in
with lymph follicles
in peripheral
5-year survival
rate decreased
and the risk of
in cases
with lesion infiltrating
degree
carcinoma,
the surrounding
patterns. between
the size of primary
supraglottic
in cases
carcinoma
than in the other cases.
prognosis
and the 7 factors
of differentiation tumor
(0.215),
biological
lymphocyte
characteristics,
infiltration,
factors A93-1083-60339
(0.735),
the growth
(0.028).
Key words : histopathology,
and 83.5%
differentiated
differentiated
in the neck region.
rate was lower
were
in cases with poorly
associated
(90.4%)
as tumor size increased,
correlation
(0.260),
neck metastasis
using
carcinoma.
survival
It was found that,
Multiple
of China
histopathological
to the prognosis,
was 10.0%
lower in poorly
In cases having dense lymphocyte 5-year
rate
with moderately
tissues than in cases with other growth 6.
Hospital
including
analysis
to
The study included
in the First
correlation
of these
survival
It was remarkably
or well-differentiated
5-year
of the lesion.
1975 to 1978, and 7 factors
the relations
5year
in cases
type.
lymph node involvement 5.
Ishikawa
Rule.
78.0%
region of tumor,
MATSUHIRA
University,
rates were 79.5% and 72.2%, respectively,
Histopathologically
differentiated
OF PROGNOSIS-
was studied with special reference
with the prognosis
participations in post operative course. 1. Twenty-seven cases died within 5 years after surgery, 3 and 5 year survival
CARCINOMA
of the whole larynx, clinical findings, clinical course, etc.
analyzed
I to determine
OF SUPRAGLOTTIC
M.D. and TOSHIMASA
Kanazawa
of supraglottic
biological
平 登志正
ANALYSIS
YAMASHITA,
of Otolaryngology,
100 cases of supraglottic Medical
CORRELATION
HAN, M.D., KOICHI
Department
下 公 一,松
analyzed
the degree
pattern
was 0.766.
of lymphocyte
of tumor
(0.141) and
93-1084
韓･他=声
門上部 癌 の予後 関連 因子
は じめ に
分 化 度 は,Broders16)か
喉 頭癌 につ いて,そ の生 物学 的特 性 や治 療方 法の 選 択 な どが 予後 に及 ぼす影 響 に関 す る研 究 は 少 な くな い1)5).し か し,声 門 上部 癌 の み につ い て検 討 した報 告,と
1990
くに喉 頭 大切 片標本 を用 いて腫瘍 全 体 の病理 組
織 を克 明 に観 察 した結果 か ら比 較検 討 した報告 は少 な い.
ら現 在 ま で い ろ い ろ な 分類
方 法 が 報 告 され て い る が,本 簡 便 な 方 法 に よ り,(5)高 (7)低 分 化 型 の3群 X3. 進展
研 究 で はKashima17)の
分 化 型,(6)中
等 度 分 化 型,
に 分 類 し た.
形式
(8)圧迫型(pushing),(9)散
在 性圧迫 型(scattered
),(10)浸潤型(infiltrating),(11)散 pushing 在性浸潤型
予 後 の 良 否 に 関 与 す る 因 子 は 多 く,か つ 互 い に複 雑 に 関 連 し 合 っ て お り,単 一 の 因 子 に つ い て 予 後 に及 ぼ す 影 響 を 判 定 す る こ と は 困 難 で あ り,多 数 の 症 例 を 用 い て 多 数 の 因 子 に つ き 分 析 す る必 要 性 が 指 摘 され て い る6)7)8).そこ で 今CD我 々 は,声 門 上 部 癌 症 例100例 を 用 い て,予
後 に 関 係 す る 可 能 性 の あ る種 々 の 因 子 と予 後
の関 連 を検討 す る と と (12) も に,予 リンパ球浸潤がほとんどないものを(-),(13)中 後 を予測 す る上 での こ 等 度 の リ ンパ 球 浸 潤 が み られ る もの を(+),(14)多数 れ ら因 子 相 互 の 関 連 及 び 相 対 的 重 要 度 を知 る 目的 で,
の リ ンパ 球 浸 潤 が み られ る もの(++),(15)リ
予 後 を目 的 変 量 と し た 多 変 量 解 析 を 試 み た.
浸 潤 が 著 明 で か つ 一 部 に リン パ 濾 胞 を 形 成 す る ものを
喉 頭 癌 の 部 位別 発 生 率 は地 域 に よ っ て異 な っ て い る.声
門 上 部 癌 が 喉 頭 癌 全 体 に 対 して 占 め る 割 合 は,
米 国 で は40%9),日 の に 対 し て,中
本 で は30.4%10)と
報 告 され てい る
国東 北 地 方 で は71.0%11)と
高率 で あ
る.こ の 後 者 の 中 国 東 北 地 方 の 声 門 上 部 癌100症 例 に つ い て の 臨 床 な らび に病 理 組 織 資 料 が 得 られ た の で,こ れ に つ い て 観 察,解
(+++)と
した.な
を避 け る た め,腫
お こ の 場 合 不 適 切 な 結 果 となるの
瘍 壊 死 部 の 周 辺 の 炎 症 性 浸 潤,腫瘍
問 質 の 多 形 核 白血 球 浸 潤 は 注 意 深 く除 外 し,こ れ らど は 関 係 の ない 腫 瘍 周 縁 部 や 腫 瘍 間 質 に お け る リンパ球 浸 潤 の み を考 慮 に 入 れ た(図2). X5.
頸 部 リ ン パ 節 転 移 の 有 無:
手 術 後 の 病 理 診 断 に よ っ て,(16)リ
析 を 試 み た.
と(17)リ ン パ 節 転 移(-)に X6.
対 象 お よび方法 中 国 医 科 大 学 第 一 付 属 病 院 耳 鼻 咽 喉 科 に お い て, 1975年6月
か ら1978年8月
の間 に 喉 頭 全 摘 出 術 を 行 っ
ンパ球
ン パ節 転 移(+)
分 類 し た.
腫 瘍 の 大 き さ:
原 発 腫 瘍 の 長 径 が(18)2cm未 未 満,(20)3cm以
上4cm未
た 声 門 上 部 癌100症 例 の 臨 床 所見 と そ の 摘 出 標 本 を 対
分 け た.こ の 場 合T分
象 と し た.対 象 の 内 訳 は 男65例 女35例 で,男 女 比1.86:
の 場 合T分
1で あ り,他 の 地 域 に 比 べ て 女 性 の 頻 度 が 高 い の は この
な い か らで あ る.
満,(19)2cm以
満,(21)4cm以
上3cm
上 の4段 階に
類に 依 ら な か っ た の は,喉 頭癌
類 は 必 ず し も腫 瘍 の 大 き さ を 反 映 してい
地 域 の 特 徴 で あ る.喉 頭 全 摘出 術 の み を行 い 頸 部 郭 清
X7.
術 を 行 わ な か っ た の は20例,片
側 頸 部 郭清術 を 加 え た
(22)喉頭 全 摘 出術 の み,(23)喉 頭 金 摘 出 術 及 び片側 頸
側 頸 部 郭 清 術 を 加 え て 行 っ た の は13例 で
部 郭 清 術,(24)喉 頭 全 摘 出 徳 及 び 両 側 頸 部 郭 清 術 を行 っ
の は67例,両 あ っ た.病
理 組 織 学 的 に は全 例 が 扁 平 上 皮 癌 で あ り,
予 後:の観 察 は5年
か ら10年 に わ た っ て 行 っ た.
こ れ ら 全 症 傍 の 摘 出 標 本 はTuckerl2),Goldman ら13),McDonaldら14)の
方 法 を用 い て セ ロ イ ジ ン包 埋
手 術 方 式:
た 症 例 に 分 類 し た. 以 上 の7つ
の 全 検 討 項 目 に つ き所 見 を確 認 し得 た93
症 例 を 対 象 と し て,こ
れ ら7項
目 を説 明 変 量 と し,徳
後 生 存 年 数 を 目的 変 量 と し て,林 の 数 量 化I類18)に りパ ソ コ ン を 用 い て 分 析 を 行 っ た.術
し,大 切 片 組 織 標 本 を作 り観 察 した. 検 討 項 目 とそ の 分 類 方 法 は 以 下 の 通 りで あ る.
間 の 最 小 値 は5年
な の で,術
X1.
症 例 は す べ て5年
と し て計 算 を 行 っ た.
腫 瘍 の マ クロ 形 態 所 見:
(1)結 節 状(nodular),(2)団 リ フ ラ ワ ー 状(cauliflower ive)の4種 X2. 腫
よ
後 経 過 観 察の期
後 生 存 年 数 が5年
以上 の
塊 状(massive),(3)ヵ type),(4)潰
1.
類 に 分 類 した15). 瘍 の 病 理 組 織 学 分 化 度(以
結
瘍 状(ulcerat-
後 分 化 度 と略):
UICCのgeneral
の 累 積 生 存 率 を 表1に
果 rule19)に 従 つ て 計 算 した 術後 示 す.3年
及 ひ5牢
生 存 率は
日耳 鼻
韓 ・他=声 門 上部癌 の予後 関連 因子
93-1085
93-1086
韓 ・他=声 門上 部癌 の予後 関連 因子
1990
日耳 鼻
韓･他=声
表1
表2
門上 部癌 の予後 関連 因子
累 積 生 存 率(actuarial
method)
(1)
術 後死 亡 原因
93-1087
分化度
分 化 度 別 に み た術 後 年 次 別 生 存 率 を 図4に 例 中 の 内 訳 は 高 分 化 型 が45例,中 低 分 化 型 が24例 で あ っ た.低 率 は そ れ ぞ れ30.0%及
及 び83.5%で
分 化 型 の3及
び10.0%と
中 等 度 分 化 型 は87.0%及
示 す.100
等 度 分 化 型 が31例, び5年
生存
最 も低 か っ た.一 方,
び78.0%,高
分 化 型 は90.0%
あ り両 者 と も低 分 化 型 に比 べ て 生 存 率 は
明 らか に 高率 で あ っ た. 腫 瘍 周 縁 の リ(1) ンパ 球 浸 潤 腫 瘍 の 周 縁 へ の リ ンパ 球 浸 潤 の 程 度 別 に見 る と,ほ 79.5%及
び72.2%で
な か っ た4症
あ っ た.た
だ し,経 過 観 察 が で き
例 は そ の 半 数 を死亡 例 とみ な し て 計 算 し
た. 2. 術
後5年
以 内 に 死 亡 した の は27症 例,ほ
過 観 察 不 能 例 は4例
で あ っ た.術
表2に 示 し た.1年以 た.そ
か に経
後死 亡原 因 の分析 を
内 に 死 亡 した 症 例 は12例 で あ っ
の 原 因 は頸 部 転 移,局
1ヵ 月 以 内 に 死 亡 し た1例
所 再 発 が 多 か っ た.術 後 は,腫
瘍 が 頸 動 脈 壁 に浸 潤
して い た た め,術 後頸 動 脈 破 裂 を 来 した もの で あ っ た. 術 後2年
以 上 を経 て 遠 隔 転 移 で 死 亡 した3例
位 は 肝(2例)及 3.
び肺(1例)で
の転移 部
あ っ た.
よ り計 算 し た予 後 関 連 因 子 のヵ
テ ゴリー ウ エ イ トを 図3に 相 関 係 数 は0.766で
示 す.全
因 子 と予 後 との 重
あ っ た.個 々 の 因 子 の 中 で,予 後 に
対 す る偏 相 関 係 数 が 高 か っ た の は,[X2]腫 度,[X4]リ
ンパ 球 浸 潤 の 程 度,[X6]腫
等 度(+),多
数 の リ ンパ 球 浸 潤
各 群 の5年
生 存 率 は そ れ ぞ れ69.2%,64.4%,
67.1%と
大 きな 差 は な か った.ま
た これ ら各 群 の 頸 部
リ ンパ 節 転 移 も30.8%,30.2%,21.2%と られ た.こ
部 に 濾 胞 を形 成 す る(+++)群 90.4%と
ほ ぼ同 率 で
れ に対 し て リンパ 球 浸 潤 が 著 明 で か つ 見 一 で は,5年
生存 率が
他 の 症 例 に 比 べ て 高 か っ た(図5).こ
は 頸 部 リ ンパ 節 転 移 は9.1%と
の群 で
他 の群 に比 べ て低 率 で
あ っ た(表4). (3)腫 瘍 の 大 き さ と頸 部 リ ンパ 節 転 移 原 発 腫 瘍 の 大 き さが 増 加 す る に した が っ て,5年
予 後 関 連 因 子 相 互 間 の クロ ス集 計 結 果 を 表3に
示 す.数 量 化I類18)に
とん ど な し(-),中 (++)の
瘍 の分 化 瘍 の 大 き さ,
生
存 率 は 減 少 し,頸 部 リ ンパ 節 転 移 率 は 増 加 し た(図6). 外 来 初 診 時 に 原 発 腫 瘍 の 大 き さ が 視 診 上2cm以 達 し て い た 症 例 は100例 中92例(92.0%)で (4)
上 に
あ っ た.
腫瘍 の進展 形式
図7は4類
の 進 展 形 式 別 に5鎌 生 存 率 を比 較 した
もの で あ る.散 在 型 の 症 例 の 予 後 は 比 較 的 良 好 で あ っ た の に対 し て,浸
潤 型 の 症 例 の5無
これ らの う ち 偏 相 関 係 数 と各 因 子 との 関 係 を さ ら に 検
最 も低 か っ た.こ
れ を さ ら に 分 化 度 別 に み て も岡 様 の
討 し た 結 果 を 以下に示
傾 向 が み ら れ た.
[X7]手
術 方 式,[X3]腫
瘍 の 進 展 形 式 の 順 で あ っ た.
す.
生 存 率 は48.5%と
93-1088
韓･他=声
表3
1990
予 後 関 連 因 子 の ク ロ ス集 計 結 果(各 マ トリ ク ス 内 の 数 字 は症 例 数 を示 す)
考 近 年,喉
門上部 癌 の予後 関連 因子
患 者 の 免 疫 状 態 に 関 す る研 究 は,近 年,頭
察
頭 癌 の 治 療 に は,放
射 線,化
学 療 法,手
術
の 領 域 に お い て も盛 ん とな っ て い るが,喉
頸部腫瘍
頭 癌症例の
療 法 な どが 広 範 に用 い られ る よ う に な っ て お り,そ の
み に つ い て 検 討 し た 報 告 は な お 極 め て 少 な い27).
結 果,治
Berlingerら28)は,免
療 後3年
及 び5年
生 存 率 は 明 らか に 改 善 さ れ
て き て い る20)21)22).本研 究 に 用 い た 症 例 は 全 例 手 術 療
疫 能 の 低 下 した 頭 頸 部 腫 瘍 患 者
の 頸 部 リン パ 節 転 移 率 は 免 疫 能 の 高 い 患 者 の2倍 以 上
法 の み に よ っ て お り,本 研 究 の 結 果 は,手 術 療 法 の み
とな り,領 域 リ ンパ 節 の リ ンパ 球 数 が 明 ら か に減 少 し
に よ る 治 療 成 績 と予 後 関 連 因 子 を検 討 す る も の と し て
た 患 者 で は 多 くの 場 合 広 範 な 頸 部 リ ンパ 節 転 移 を 引 き
有 意 義 で あ る と考 え ら れ る.
起 こ して い た と述 べ,患
悪 性 腫 瘍 の 予 後 を 決 定 す る 最 も重 要 な 因子 は,分
化
者 の免疫 機 能 の状態 が腫瘍 の
進 展 を 防 止 す る上 で 重 要 な役 割 を 持 っ て い る こ とを強
度 で あ る と さ れ て い る23) 26).本 研 究 に お い て も,こ の
調 して い る.Salaら29)は
因 子 が 他 の 因 子 に比 べ て 予 後 と の 相 関 が 格 段 に 高 か っ
ン パ 球 や 形 質 細 胞 が 多 い ほ ど生 存 率 が 高 く な る こ とを
た.ま た,分 化 度 を 高,中,低
報 告 し て い る.ま た,Ferlitoら8)は
の3段
予 後 との 関 連 に お い て み た 場 合,高
階 に 分 類 し た が, 分 化型 と中分化 型
の 間 に 明 らか な 差 を 認 め な か っ た が,低
分化型 で あ る
か 否 か が 重 要 で あ る と言 え る 結 果 を得 た.
腫瘍 周縁 部 に浸潤 して いる リ
腫瘍 周 縁部 へ の リ
ンパ 球 浸 潤 が 多 数 で か つ 一 部 に 濾 胞 を形 成 す る 場 合 に は,患
者 の 免 疫 状 態 は 比 較 的 良 い こ とを 示 す と述 べ て
い る.我
々 の 症 例 に お い て も腫 瘍 周 縁 部 へ の リ ンパ 球
日耳鼻
韓･他=声
図3
図4
門上 部癌 の予後 関連 因子
93-1089
各予後 関連 園子 の カ テゴ リーウ ェイ ト
腫瘍 の病 理 組織 学 的分 化度 と生存 率
図5
腫 瘍周縁 の リンパ 球漫潤 と5年 生存率
93-1090
表4
韓･他=声
門上部癌 の予 後関連 因 子
1990
腫瘍 周縁 の リンパ 球浸 潤 と頸部転 移率
た め で あ る.腫 瘍 の マ ク ロ形 態 所 見[X1]お 郭 清 の 有 無[X7]は
図6
腫 瘍 の大 き さ と頸 部 リンパ 節 転 移率/5年 生 存率
よ び 頸部
予 後 と の 相 関 関 係 は 認 め られ な か
っ た. 今 回 行 っ た 多 変 量 解 析 の 結 果,予 る3つ
の 因 子 が 得 られ た.ま
後 に大 き く関 一 与す
ず 第1に
分 化 度 が 最 も重
浸 潤 の 程 度 が 著 しい ほ ど頸 部 転 移 率 が 低 い 傾 向 が 認 め
要 な 因 子 で あ り,こ れ は 腫 瘍 の 悪 性 度 の 指 標 とな る も
ら れ た(表4).予
の因子 は
の で,低
分 化 型 で あ る か 否 か が 重 要 で あ った.第2の
ンパ 球 浸 潤 の 程 度 が
因 子,腫
瘍 辺 縁 へ の リ ンパ 球 浸 潤 所 見 は,宿
後 との 関 連 に つ い て は,こ
分 化 度 に 次 い で 重 要 な 因 子 で,リ
特 に 著 し く,一 部 に 濾 胞 を形 成 す る(+++)症 予 後 が 良 好 で あ っ た(結
例で
疫 状 態 の 指 標 と な る も の で,同
て も免 疫 状 態 が 特 に 良 好(リ ンパ 球 浸 潤所 見 が+++)
果3-(2)).
原 発 腫 瘍 の 大 き さ及 び 頸 部 転 移 の 有 無 に よ っ て 予 後
の 場 合 に は そ うで な い場 合 に 比 べ て 予 後 は 良 好 とな る
が 異 な る こ とは,こ れ ま で に も報 告 され て い る24)30).い
と考 え られ た.第3の
か な る 癌 で あ れ,大
見,早
き くな る ま で 放 置 す れ ば 予 後 不 良
とな る の は 当 然 で あ り,結 果3-(3)は 当 然 の 結 果 と言 え る が,他
こ の 点 か らみ て
の 予 後 因 子(特
に 分 化 度)
の 影 響 を除 外 す る と,予 後 に対 し て悪 影 響 を与 え た の は 原 発 腫 瘍 の 大 き さ が4cm以
同 一 で 宿 主 の 免 疫 状 態 も岡 一 の 場 合 に は,腫 瘍 の 大 き さ が4cmを
超 え る場 合 に は そ う で な い 場 合 に 比 べ て
予 後 は 不 良 とな る と考 え られ た.
上 の 場合 で あ っ た(図 ま
み ら れ る よ う に,腫 瘍 の進 展 形 式 と予
後 の 間 に か な り鰐 瞭 な 関 係 が み ら れ た が,他
と
め
喉 頭 全 摘 出 術 を 行 っ た 声 門 上 部 癌100症 例 を対 象 と
が 必 要 と言 え る.
の因子 の
影 響 を 除 外 す る と予 後 との 有 意 な相 関 は 認 め られ な か っ た(図3).同
因 子 の 腫 瘍 の 大 き さ は,早 期発
期 治 療 の 尺 度 と な る と言 え る.腫 瘍 の 悪 性 度 が
3).腫 瘍 が こ こ ま で増 大 す る以 前 に 早 期 発 見 す る こ と
結 果3-(4)に
主側の免
じ悪 性 度 の 腫 瘍 で あ っ
様 に 頸 部 転 移 が あ る場 合 に は 予 後 不 良
の 傾 向 が み られ た が,偏 相 関 係 数 は 低 値 に と ど ま っ た.
し て,喉 頭 大 切 片 標 本 な ら び に臨 床 所 見 か らそ の 生 物 掌 的 特 性 に 閲 す る7つ
の因 子 に つ い て 予 後 との 関 連 を
検 討 し以 下 の 結 果 を 得 た. 1.
100症 例 の う ち5年
追 跡 不 能4例
で あ り,3年
以 内 に死 亡 し た症 例 は27例, 及 び5年
の 累積 生存 率 はそ
れ ぞ れ79.5%,72.2%で あ っ た. これ は 頸 部 転 移 率 が 分 化 度 と負 の 相 関 が あ っ た(表3)図7 腫瘍の進展形式と5年生存率Pは圧迫型,SPは散在性圧迫型,Iは漫潤型,SIは散在
日耳 鼻
2.
韓･他=声
門上部 癌 の予後 関連因 子
予 後 に最 も大 き な 影 響 を 与 え る の は腫 瘍 の 分 化
度 で あ っ た.分 型 症 例 の5年
化 度 別 に 見 て,高
分 化 型,中
等度 分化
生 存 率 は そ れ ぞ れ83.5%,78.0%で
あっ
た の に対 し て,低 3.
分 化 型 は10.0%と
低 率 で あ っ た.
7)
%と 他 の 群 が60%台 関 連 す る 第2の 4.
で は,5年
8)
因 子 と結 論 し た.
に対 して 悪 影 響 を も つ の は腫 瘍 の 大 き さ が4cm以 れ を予 後 に 関 連 す る第3の
因子 と
を用 い て 計 算 し た結 果,今
た 全 因 子 と予 後 との 重 相 関 係 数 は0.766で た,個
も高 値 で あ っ た いで 腫 瘍 周 縁 へ
of
Rhinol JL, of
14)
significance the
of
部 へ の リ ンパ 節 転
larynx
Roth
histologic
JA
host
et
al:
15)
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larynx. 4)
Growth
Can
Alajimo results
16)
17)
Olofsson
in
cases.
21:97-100,1986.
Prognostic
1971. 2)
Comtumors.
laryngectomy
525
within
and
Laryngol
research
JW,
total on
histological
radiation
for
of
carcinoma
Cheren
McDonald
of Futrell
larynx, neck
14:
results
larynges
region.
SH,
the and
pp868-886.
Laryngol
Goldman
Rhinol
順 で あ っ た.
Bennet
and
45-47,1985.
A
spread
geal
•¶Œ£ 1)
larynx
implications.
瘍 の 大 き さ(0.215),
腫 瘍 周 縁 へ の進 展 形 式(0.141),頸 移(0.028)の
of head
A report
7: GF:
method
の リ ンパ 球 浸 潤 の 程 度(0.260),腫
term
Oncology
advanced
あ っ た.ま
々 の 因 子 との 編 相 関 係 数 は,最
Press
342,1976.
of
1987,
a combined
回考 慮 し
腫 瘍 の 病 理 組 織 学 的 分 化 度 が0.735,次
of
clinical
evaluation
cancer.
ology
数 量 化I類
Suppl
Clinical
Long
Tucker
Otol 13)
な か っ た. 6.
larynx.
1988.
SZ:
the
の因
子 の 影 響 を 除 外 す る と予 後 との有 意 な 相 関 は 認 め られ
Fei
J
脛 瘍 の 進 展 形 式 別 に 見 る と周 縁 部 に お い て 浸 潤 生 存 率 が 最 も低 か っ た が,他
their
management
laryngeal
12)
型 を 示 す 症 例 の5年
the CRC
classification and
Otolaryngol, J:
of
larynx.
pp183-189.
cancer
Templer
cancer
of the
Histological
1171-1174,
上
した.
1985,
W.B.Saunders,
11)
5.
A:
in
Cancer
10) •¬–ì ’Ê:‰uŠw“I‚É‚Ý‚½•A“ªŠà‚Ì“®Œü.Ž¨•A“ªèò
の 予 後 因 子 の 影 響 を除 外 す る と予 後
の 場 合 で あ った.こ
Ferlito
prehensive
生 存 率 は 減 少 し,頸 部 リ ンパ 節 転 移 率 が 増 加 す る傾 向
Prognosis (ed)
Florida,
Acta 9)
原 発 腫 瘍 の 大 き さが 増 大 す る に した が っ て5年
が み ら れ た が,他
A
hypopharynx
生 存 率 が90 .4
で あ っ た の に 比 べ て高 く,予 後 に
JA:
In Ferlito Inc.
腫 瘍 周 縁 部 へ の リン パ 球 浸 潤 が 多 数 で か つ 一 部
に濾 胞 を 形 成 す る(+++)群
Kirchner
93-1091
AB
et of
al
: Histologic
larynx.
21)
植松
稔,近
藤
誠:喉
頭 癌 の 放 射 線 治 療.耳
喉頭頸
14:1301-1305,1988.
Arch
22)
堀 内 正 敏:喉
頭 癌 化 掌 療 法 の 現 況.耳
喉 頭 頸14:
93-1092
韓･他=声
1306-1310, 23)
24)
PA
glottic
yngol
: Hiotologic
carcinoma
grading
of the
of
larynx.
malignancy Can
J Otolar-
J,
spread
of
Van
laryngeal
reflection
tion.
Nostrand and
on
139
the
cases
sectioning.
AWP
Growth
hypopharyngeal
effect
of
studied
Acta
:
whole
Otolaryngol
organ
(stockh),
serial
Suppl
Snow
GB,
Annyas
Prognostic
factors
Otolaryngol 26)
AA,
Ebihara
of
Van
neck
Slooter
node
EA
308,
et
S:
Prognostic Jpn J
Cancer
metastasis.
Clin
factors
of
head
Chemother
and
activity
in tumor
of immunocompetent
stroma.
Acta
PA:
Histologic in glottic
In Alberti
PW,
Bryce
Conference
on Laryngeal
tury-Crofts,
New York,
grading carcinoma
DP
Prognostic
14:
Tsakraklides
significance with
pharynx
792-803,1976.
81:
of malignancy of the larynx. The
Centennial
Appleton-Cen-
1974, pp843-846.
稿 を終 える に臨 み,本 研 究 に つ い て ご指 導 な らび に資 料
声重 教 授 に 深甚 な る謝意 を棒 げ ます. 于
渉,中 嶋 秀 夫 の各 氏 に深
謝 致 します.
1181-
本論 文 の 要 旨 は第90回 日本 耳 鼻 咽喉 科学 会 総 会(大阪, NT,
patients
cells
Otolaryngol
また本 論 文 の資 料作 成 にあ た り援 助 を戴 いた 金 沢 医科大
1988.
Berlinger
(eds)
Cancer.
学 フ ォ トセ ンタ ー藤本 穂 積,中 谷
1188,
of
Evaluation
353-363,1976.
靖寰 教 授,費
neck
15:2028-2030,
1988.
ynx,
of the defensive
observation
cancer.
の 提供 を賜 っ た恩 師 中 国医 科 大 学付 属 第 一 医 院 耳 鼻咽 喉科
27) ‰ª“c•NŽi:•A“ªŠà‚Æ‘S•g–Ɖu.Ž¨•A“ªèò
28)
Morphological
al:
7:185-192,1982.
cancer.
A:
of laryngeal
and prognosis
irradia-
1973. 25)
Ferlito
30) Jakobsson
carcinoma
preoperative
by
and
1990
immunobiology
present
4:885-891,1975.
Olofsson
with
29) Sala O,
1988.
Jakobsson and
門上部癌 の予後 関連 因子
squamous or
oral
V, of
lymph
cell cavity.
Pollak node
carcinoma
K
et
histology of
Laryngoscope
the
al:
1989年5月)に
て発表 した.
in
(1989年12月15日 受 稿
lar86:
刷請 求 先
〒920-02石川
1990年3月22日
受理)
県 内灘 町 大 学1-1
金沢 医 科 大学 耳 鼻 咽 喉科 学 教 室
別 韓
徳民
93-1083
声 門 上 部 癌 の 生 物 学 的 特 性 と予 後 予 後 相 関 因 子 の 多 変 量解 析 に よ る分 析― ― 金沢医科大学耳鼻咽喉科学教室(主 任:山 下公一教授) 韓 BIOLOGICAL
徳 民,山
CHARACTERISTICS
AND PROGNOSIS
A MULTIVARIATE DE-MIN
The biological the correlations
characteristics
of various
University
findings observed factors
were
carcinoma
in the period in serial sections
statistically
quantification
factors treated from
Medical
carcinoma
the UICC General 2.
carcinoma, moderately 3. 4.
by total laryngectomy
by
multiple
factors
The
important
infiltration
survival
factors
differentiated
infiltration
rate was higher
the
These
theory
of
as well as their
and 4 cases could not be followed up. as calculated
in accordance
increased
with
type,
coefficient the
(48.5%)
prognostic
with well than that
in
with lymph follicles
in peripheral
5-year survival
rate decreased
and the risk of
in cases
with lesion infiltrating
degree
carcinoma,
the surrounding
patterns. between
the size of primary
supraglottic
in cases
carcinoma
than in the other cases.
prognosis
and the 7 factors
of differentiation tumor
(0.215),
biological
lymphocyte
characteristics,
infiltration,
factors A93-1083-60339
(0.735),
the growth
(0.028).
Key words : histopathology,
and 83.5%
differentiated
differentiated
in the neck region.
rate was lower
were
in cases with poorly
associated
(90.4%)
as tumor size increased,
correlation
(0.260),
neck metastasis
using
carcinoma.
survival
It was found that,
Multiple
of China
histopathological
to the prognosis,
was 10.0%
lower in poorly
In cases having dense lymphocyte 5-year
rate
with moderately
tissues than in cases with other growth 6.
Hospital
including
analysis
to
The study included
in the First
correlation
of these
survival
It was remarkably
or well-differentiated
5-year
of the lesion.
1975 to 1978, and 7 factors
the relations
5year
in cases
type.
lymph node involvement 5.
Ishikawa
Rule.
78.0%
region of tumor,
MATSUHIRA
University,
rates were 79.5% and 72.2%, respectively,
Histopathologically
differentiated
OF PROGNOSIS-
was studied with special reference
with the prognosis
participations in post operative course. 1. Twenty-seven cases died within 5 years after surgery, 3 and 5 year survival
CARCINOMA
of the whole larynx, clinical findings, clinical course, etc.
analyzed
I to determine
OF SUPRAGLOTTIC
M.D. and TOSHIMASA
Kanazawa
of supraglottic
biological
平 登志正
ANALYSIS
YAMASHITA,
of Otolaryngology,
100 cases of supraglottic Medical
CORRELATION
HAN, M.D., KOICHI
Department
下 公 一,松
analyzed
the degree
pattern
was 0.766.
of lymphocyte
of tumor
(0.141) and
93-1084
韓･他=声
門上部 癌 の予後 関連 因子
は じめ に
分 化 度 は,Broders16)か
喉 頭癌 につ いて,そ の生 物学 的特 性 や治 療方 法の 選 択 な どが 予後 に及 ぼす影 響 に関 す る研 究 は 少 な くな い1)5).し か し,声 門 上部 癌 の み につ い て検 討 した報 告,と
1990
くに喉 頭 大切 片標本 を用 いて腫瘍 全 体 の病理 組
織 を克 明 に観 察 した結果 か ら比 較検 討 した報告 は少 な い.
ら現 在 ま で い ろ い ろ な 分類
方 法 が 報 告 され て い る が,本 簡 便 な 方 法 に よ り,(5)高 (7)低 分 化 型 の3群 X3. 進展
研 究 で はKashima17)の
分 化 型,(6)中
等 度 分 化 型,
に 分 類 し た.
形式
(8)圧迫型(pushing),(9)散
在 性圧迫 型(scattered
),(10)浸潤型(infiltrating),(11)散 pushing 在性浸潤型
予 後 の 良 否 に 関 与 す る 因 子 は 多 く,か つ 互 い に複 雑 に 関 連 し 合 っ て お り,単 一 の 因 子 に つ い て 予 後 に及 ぼ す 影 響 を 判 定 す る こ と は 困 難 で あ り,多 数 の 症 例 を 用 い て 多 数 の 因 子 に つ き 分 析 す る必 要 性 が 指 摘 され て い る6)7)8).そこ で 今CD我 々 は,声 門 上 部 癌 症 例100例 を 用 い て,予
後 に 関 係 す る 可 能 性 の あ る種 々 の 因 子 と予 後
の関 連 を検討 す る と と (12) も に,予 リンパ球浸潤がほとんどないものを(-),(13)中 後 を予測 す る上 での こ 等 度 の リ ンパ 球 浸 潤 が み られ る もの を(+),(14)多数 れ ら因 子 相 互 の 関 連 及 び 相 対 的 重 要 度 を知 る 目的 で,
の リ ンパ 球 浸 潤 が み られ る もの(++),(15)リ
予 後 を目 的 変 量 と し た 多 変 量 解 析 を 試 み た.
浸 潤 が 著 明 で か つ 一 部 に リン パ 濾 胞 を 形 成 す る ものを
喉 頭 癌 の 部 位別 発 生 率 は地 域 に よ っ て異 な っ て い る.声
門 上 部 癌 が 喉 頭 癌 全 体 に 対 して 占 め る 割 合 は,
米 国 で は40%9),日 の に 対 し て,中
本 で は30.4%10)と
報 告 され てい る
国東 北 地 方 で は71.0%11)と
高率 で あ
る.こ の 後 者 の 中 国 東 北 地 方 の 声 門 上 部 癌100症 例 に つ い て の 臨 床 な らび に病 理 組 織 資 料 が 得 られ た の で,こ れ に つ い て 観 察,解
(+++)と
した.な
を避 け る た め,腫
お こ の 場 合 不 適 切 な 結 果 となるの
瘍 壊 死 部 の 周 辺 の 炎 症 性 浸 潤,腫瘍
問 質 の 多 形 核 白血 球 浸 潤 は 注 意 深 く除 外 し,こ れ らど は 関 係 の ない 腫 瘍 周 縁 部 や 腫 瘍 間 質 に お け る リンパ球 浸 潤 の み を考 慮 に 入 れ た(図2). X5.
頸 部 リ ン パ 節 転 移 の 有 無:
手 術 後 の 病 理 診 断 に よ っ て,(16)リ
析 を 試 み た.
と(17)リ ン パ 節 転 移(-)に X6.
対 象 お よび方法 中 国 医 科 大 学 第 一 付 属 病 院 耳 鼻 咽 喉 科 に お い て, 1975年6月
か ら1978年8月
の間 に 喉 頭 全 摘 出 術 を 行 っ
ンパ球
ン パ節 転 移(+)
分 類 し た.
腫 瘍 の 大 き さ:
原 発 腫 瘍 の 長 径 が(18)2cm未 未 満,(20)3cm以
上4cm未
た 声 門 上 部 癌100症 例 の 臨 床 所見 と そ の 摘 出 標 本 を 対
分 け た.こ の 場 合T分
象 と し た.対 象 の 内 訳 は 男65例 女35例 で,男 女 比1.86:
の 場 合T分
1で あ り,他 の 地 域 に 比 べ て 女 性 の 頻 度 が 高 い の は この
な い か らで あ る.
満,(19)2cm以
満,(21)4cm以
上3cm
上 の4段 階に
類に 依 ら な か っ た の は,喉 頭癌
類 は 必 ず し も腫 瘍 の 大 き さ を 反 映 してい
地 域 の 特 徴 で あ る.喉 頭 全 摘出 術 の み を行 い 頸 部 郭 清
X7.
術 を 行 わ な か っ た の は20例,片
側 頸 部 郭清術 を 加 え た
(22)喉頭 全 摘 出術 の み,(23)喉 頭 金 摘 出 術 及 び片側 頸
側 頸 部 郭 清 術 を 加 え て 行 っ た の は13例 で
部 郭 清 術,(24)喉 頭 全 摘 出 徳 及 び 両 側 頸 部 郭 清 術 を行 っ
の は67例,両 あ っ た.病
理 組 織 学 的 に は全 例 が 扁 平 上 皮 癌 で あ り,
予 後:の観 察 は5年
か ら10年 に わ た っ て 行 っ た.
こ れ ら 全 症 傍 の 摘 出 標 本 はTuckerl2),Goldman ら13),McDonaldら14)の
方 法 を用 い て セ ロ イ ジ ン包 埋
手 術 方 式:
た 症 例 に 分 類 し た. 以 上 の7つ
の 全 検 討 項 目 に つ き所 見 を確 認 し得 た93
症 例 を 対 象 と し て,こ
れ ら7項
目 を説 明 変 量 と し,徳
後 生 存 年 数 を 目的 変 量 と し て,林 の 数 量 化I類18)に りパ ソ コ ン を 用 い て 分 析 を 行 っ た.術
し,大 切 片 組 織 標 本 を作 り観 察 した. 検 討 項 目 とそ の 分 類 方 法 は 以 下 の 通 りで あ る.
間 の 最 小 値 は5年
な の で,術
X1.
症 例 は す べ て5年
と し て計 算 を 行 っ た.
腫 瘍 の マ クロ 形 態 所 見:
(1)結 節 状(nodular),(2)団 リ フ ラ ワ ー 状(cauliflower ive)の4種 X2. 腫
よ
後 経 過 観 察の期
後 生 存 年 数 が5年
以上 の
塊 状(massive),(3)ヵ type),(4)潰
1.
類 に 分 類 した15). 瘍 の 病 理 組 織 学 分 化 度(以
結
瘍 状(ulcerat-
後 分 化 度 と略):
UICCのgeneral
の 累 積 生 存 率 を 表1に
果 rule19)に 従 つ て 計 算 した 術後 示 す.3年
及 ひ5牢
生 存 率は
日耳 鼻
韓 ・他=声 門 上部癌 の予後 関連 因子
93-1085
93-1086
韓 ・他=声 門上 部癌 の予後 関連 因子
1990
日耳 鼻
韓･他=声
表1
表2
門上 部癌 の予後 関連 因子
累 積 生 存 率(actuarial
method)
(1)
術 後死 亡 原因
93-1087
分化度
分 化 度 別 に み た術 後 年 次 別 生 存 率 を 図4に 例 中 の 内 訳 は 高 分 化 型 が45例,中 低 分 化 型 が24例 で あ っ た.低 率 は そ れ ぞ れ30.0%及
及 び83.5%で
分 化 型 の3及
び10.0%と
中 等 度 分 化 型 は87.0%及
示 す.100
等 度 分 化 型 が31例, び5年
生存
最 も低 か っ た.一 方,
び78.0%,高
分 化 型 は90.0%
あ り両 者 と も低 分 化 型 に比 べ て 生 存 率 は
明 らか に 高率 で あ っ た. 腫 瘍 周 縁 の リ(1) ンパ 球 浸 潤 腫 瘍 の 周 縁 へ の リ ンパ 球 浸 潤 の 程 度 別 に見 る と,ほ 79.5%及
び72.2%で
な か っ た4症
あ っ た.た
だ し,経 過 観 察 が で き
例 は そ の 半 数 を死亡 例 とみ な し て 計 算 し
た. 2. 術
後5年
以 内 に 死 亡 した の は27症 例,ほ
過 観 察 不 能 例 は4例
で あ っ た.術
表2に 示 し た.1年以 た.そ
か に経
後死 亡原 因 の分析 を
内 に 死 亡 した 症 例 は12例 で あ っ
の 原 因 は頸 部 転 移,局
1ヵ 月 以 内 に 死 亡 し た1例
所 再 発 が 多 か っ た.術 後 は,腫
瘍 が 頸 動 脈 壁 に浸 潤
して い た た め,術 後頸 動 脈 破 裂 を 来 した もの で あ っ た. 術 後2年
以 上 を経 て 遠 隔 転 移 で 死 亡 した3例
位 は 肝(2例)及 3.
び肺(1例)で
の転移 部
あ っ た.
よ り計 算 し た予 後 関 連 因 子 のヵ
テ ゴリー ウ エ イ トを 図3に 相 関 係 数 は0.766で
示 す.全
因 子 と予 後 との 重
あ っ た.個 々 の 因 子 の 中 で,予 後 に
対 す る偏 相 関 係 数 が 高 か っ た の は,[X2]腫 度,[X4]リ
ンパ 球 浸 潤 の 程 度,[X6]腫
等 度(+),多
数 の リ ンパ 球 浸 潤
各 群 の5年
生 存 率 は そ れ ぞ れ69.2%,64.4%,
67.1%と
大 きな 差 は な か った.ま
た これ ら各 群 の 頸 部
リ ンパ 節 転 移 も30.8%,30.2%,21.2%と られ た.こ
部 に 濾 胞 を形 成 す る(+++)群 90.4%と
ほ ぼ同 率 で
れ に対 し て リンパ 球 浸 潤 が 著 明 で か つ 見 一 で は,5年
生存 率が
他 の 症 例 に 比 べ て 高 か っ た(図5).こ
は 頸 部 リ ンパ 節 転 移 は9.1%と
の群 で
他 の群 に比 べ て低 率 で
あ っ た(表4). (3)腫 瘍 の 大 き さ と頸 部 リ ンパ 節 転 移 原 発 腫 瘍 の 大 き さが 増 加 す る に した が っ て,5年
予 後 関 連 因 子 相 互 間 の クロ ス集 計 結 果 を 表3に
示 す.数 量 化I類18)に
とん ど な し(-),中 (++)の
瘍 の分 化 瘍 の 大 き さ,
生
存 率 は 減 少 し,頸 部 リ ンパ 節 転 移 率 は 増 加 し た(図6). 外 来 初 診 時 に 原 発 腫 瘍 の 大 き さ が 視 診 上2cm以 達 し て い た 症 例 は100例 中92例(92.0%)で (4)
上 に
あ っ た.
腫瘍 の進展 形式
図7は4類
の 進 展 形 式 別 に5鎌 生 存 率 を比 較 した
もの で あ る.散 在 型 の 症 例 の 予 後 は 比 較 的 良 好 で あ っ た の に対 し て,浸
潤 型 の 症 例 の5無
これ らの う ち 偏 相 関 係 数 と各 因 子 との 関 係 を さ ら に 検
最 も低 か っ た.こ
れ を さ ら に 分 化 度 別 に み て も岡 様 の
討 し た 結 果 を 以下に示
傾 向 が み ら れ た.
[X7]手
術 方 式,[X3]腫
瘍 の 進 展 形 式 の 順 で あ っ た.
す.
生 存 率 は48.5%と
93-1088
韓･他=声
表3
1990
予 後 関 連 因 子 の ク ロ ス集 計 結 果(各 マ トリ ク ス 内 の 数 字 は症 例 数 を示 す)
考 近 年,喉
門上部 癌 の予後 関連 因子
患 者 の 免 疫 状 態 に 関 す る研 究 は,近 年,頭
察
頭 癌 の 治 療 に は,放
射 線,化
学 療 法,手
術
の 領 域 に お い て も盛 ん とな っ て い るが,喉
頸部腫瘍
頭 癌症例の
療 法 な どが 広 範 に用 い られ る よ う に な っ て お り,そ の
み に つ い て 検 討 し た 報 告 は な お 極 め て 少 な い27).
結 果,治
Berlingerら28)は,免
療 後3年
及 び5年
生 存 率 は 明 らか に 改 善 さ れ
て き て い る20)21)22).本研 究 に 用 い た 症 例 は 全 例 手 術 療
疫 能 の 低 下 した 頭 頸 部 腫 瘍 患 者
の 頸 部 リン パ 節 転 移 率 は 免 疫 能 の 高 い 患 者 の2倍 以 上
法 の み に よ っ て お り,本 研 究 の 結 果 は,手 術 療 法 の み
とな り,領 域 リ ンパ 節 の リ ンパ 球 数 が 明 ら か に減 少 し
に よ る 治 療 成 績 と予 後 関 連 因 子 を検 討 す る も の と し て
た 患 者 で は 多 くの 場 合 広 範 な 頸 部 リ ンパ 節 転 移 を 引 き
有 意 義 で あ る と考 え ら れ る.
起 こ して い た と述 べ,患
悪 性 腫 瘍 の 予 後 を 決 定 す る 最 も重 要 な 因子 は,分
化
者 の免疫 機 能 の状態 が腫瘍 の
進 展 を 防 止 す る上 で 重 要 な役 割 を 持 っ て い る こ とを強
度 で あ る と さ れ て い る23) 26).本 研 究 に お い て も,こ の
調 して い る.Salaら29)は
因 子 が 他 の 因 子 に比 べ て 予 後 と の 相 関 が 格 段 に 高 か っ
ン パ 球 や 形 質 細 胞 が 多 い ほ ど生 存 率 が 高 く な る こ とを
た.ま た,分 化 度 を 高,中,低
報 告 し て い る.ま た,Ferlitoら8)は
の3段
予 後 との 関 連 に お い て み た 場 合,高
階 に 分 類 し た が, 分 化型 と中分化 型
の 間 に 明 らか な 差 を 認 め な か っ た が,低
分化型 で あ る
か 否 か が 重 要 で あ る と言 え る 結 果 を得 た.
腫瘍 周縁 部 に浸潤 して いる リ
腫瘍 周 縁部 へ の リ
ンパ 球 浸 潤 が 多 数 で か つ 一 部 に 濾 胞 を形 成 す る 場 合 に は,患
者 の 免 疫 状 態 は 比 較 的 良 い こ とを 示 す と述 べ て
い る.我
々 の 症 例 に お い て も腫 瘍 周 縁 部 へ の リ ンパ 球
日耳鼻
韓･他=声
図3
図4
門上 部癌 の予後 関連 因子
93-1089
各予後 関連 園子 の カ テゴ リーウ ェイ ト
腫瘍 の病 理 組織 学 的分 化度 と生存 率
図5
腫 瘍周縁 の リンパ 球漫潤 と5年 生存率
93-1090
表4
韓･他=声
門上部癌 の予 後関連 因 子
1990
腫瘍 周縁 の リンパ 球浸 潤 と頸部転 移率
た め で あ る.腫 瘍 の マ ク ロ形 態 所 見[X1]お 郭 清 の 有 無[X7]は
図6
腫 瘍 の大 き さ と頸 部 リンパ 節 転 移率/5年 生 存率
よ び 頸部
予 後 と の 相 関 関 係 は 認 め られ な か
っ た. 今 回 行 っ た 多 変 量 解 析 の 結 果,予 る3つ
の 因 子 が 得 られ た.ま
後 に大 き く関 一 与す
ず 第1に
分 化 度 が 最 も重
浸 潤 の 程 度 が 著 しい ほ ど頸 部 転 移 率 が 低 い 傾 向 が 認 め
要 な 因 子 で あ り,こ れ は 腫 瘍 の 悪 性 度 の 指 標 とな る も
ら れ た(表4).予
の因子 は
の で,低
分 化 型 で あ る か 否 か が 重 要 で あ った.第2の
ンパ 球 浸 潤 の 程 度 が
因 子,腫
瘍 辺 縁 へ の リ ンパ 球 浸 潤 所 見 は,宿
後 との 関 連 に つ い て は,こ
分 化 度 に 次 い で 重 要 な 因 子 で,リ
特 に 著 し く,一 部 に 濾 胞 を形 成 す る(+++)症 予 後 が 良 好 で あ っ た(結
例で
疫 状 態 の 指 標 と な る も の で,同
て も免 疫 状 態 が 特 に 良 好(リ ンパ 球 浸 潤所 見 が+++)
果3-(2)).
原 発 腫 瘍 の 大 き さ及 び 頸 部 転 移 の 有 無 に よ っ て 予 後
の 場 合 に は そ うで な い場 合 に 比 べ て 予 後 は 良 好 とな る
が 異 な る こ とは,こ れ ま で に も報 告 され て い る24)30).い
と考 え られ た.第3の
か な る 癌 で あ れ,大
見,早
き くな る ま で 放 置 す れ ば 予 後 不 良
とな る の は 当 然 で あ り,結 果3-(3)は 当 然 の 結 果 と言 え る が,他
こ の 点 か らみ て
の 予 後 因 子(特
に 分 化 度)
の 影 響 を除 外 す る と,予 後 に対 し て悪 影 響 を与 え た の は 原 発 腫 瘍 の 大 き さ が4cm以
同 一 で 宿 主 の 免 疫 状 態 も岡 一 の 場 合 に は,腫 瘍 の 大 き さ が4cmを
超 え る場 合 に は そ う で な い 場 合 に 比 べ て
予 後 は 不 良 とな る と考 え られ た.
上 の 場合 で あ っ た(図 ま
み ら れ る よ う に,腫 瘍 の進 展 形 式 と予
後 の 間 に か な り鰐 瞭 な 関 係 が み ら れ た が,他
と
め
喉 頭 全 摘 出 術 を 行 っ た 声 門 上 部 癌100症 例 を対 象 と
が 必 要 と言 え る.
の因子 の
影 響 を 除 外 す る と予 後 との 有 意 な相 関 は 認 め られ な か っ た(図3).同
因 子 の 腫 瘍 の 大 き さ は,早 期発
期 治 療 の 尺 度 と な る と言 え る.腫 瘍 の 悪 性 度 が
3).腫 瘍 が こ こ ま で増 大 す る以 前 に 早 期 発 見 す る こ と
結 果3-(4)に
主側の免
じ悪 性 度 の 腫 瘍 で あ っ
様 に 頸 部 転 移 が あ る場 合 に は 予 後 不 良
の 傾 向 が み られ た が,偏 相 関 係 数 は 低 値 に と ど ま っ た.
し て,喉 頭 大 切 片 標 本 な ら び に臨 床 所 見 か らそ の 生 物 掌 的 特 性 に 閲 す る7つ
の因 子 に つ い て 予 後 との 関 連 を
検 討 し以 下 の 結 果 を 得 た. 1.
100症 例 の う ち5年
追 跡 不 能4例
で あ り,3年
以 内 に死 亡 し た症 例 は27例, 及 び5年
の 累積 生存 率 はそ
れ ぞ れ79.5%,72.2%で あ っ た. これ は 頸 部 転 移 率 が 分 化 度 と負 の 相 関 が あ っ た(表3)図7 腫瘍の進展形式と5年生存率Pは圧迫型,SPは散在性圧迫型,Iは漫潤型,SIは散在
日耳 鼻
2.
韓･他=声
門上部 癌 の予後 関連因 子
予 後 に最 も大 き な 影 響 を 与 え る の は腫 瘍 の 分 化
度 で あ っ た.分 型 症 例 の5年
化 度 別 に 見 て,高
分 化 型,中
等度 分化
生 存 率 は そ れ ぞ れ83.5%,78.0%で
あっ
た の に対 し て,低 3.
分 化 型 は10.0%と
低 率 で あ っ た.
7)
%と 他 の 群 が60%台 関 連 す る 第2の 4.
で は,5年
8)
因 子 と結 論 し た.
に対 して 悪 影 響 を も つ の は腫 瘍 の 大 き さ が4cm以 れ を予 後 に 関 連 す る第3の
因子 と
を用 い て 計 算 し た結 果,今
た 全 因 子 と予 後 との 重 相 関 係 数 は0.766で た,個
も高 値 で あ っ た いで 腫 瘍 周 縁 へ
of
Rhinol JL, of
14)
significance the
of
部 へ の リ ンパ 節 転
larynx
Roth
histologic
JA
host
et
al:
15)
response
or hypopharynx.
in
Cancer
cancer
of
J:
cinoma. 3)
5)
Kaplan
Som
glottic ment. 6)
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Ann
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DeSanto
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sectioning
whole
A
laryn-
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Fei
et
supraglottic
An
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100
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whole
Otol
SZ
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Kashima
HK:
Conference
河 口 至 商:多
practical
characteristics with
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Otol
WC
et
factors
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Stage
II
20)
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Fei
SZ:Dynamic
of laryngeal
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DM,
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method
and
larynx
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Polli
patients
JA,
observation Rhinol
spread
Fini-Storchi O,
1000 Acta
Kirchner
and
J Otolaryngol
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larynx. 4)
Growth
Can
Alajimo results
16)
17)
Olofsson
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cases.
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Comtumors.
laryngectomy
525
within
and
Laryngol
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JW,
total on
histological
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of
carcinoma
Cheren
McDonald
of Futrell
larynx, neck
14:
results
larynges
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Laryngol
Goldman
Rhinol
順 で あ っ た.
Bennet
and
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A
spread
geal
•¶Œ£ 1)
larynx
implications.
瘍 の 大 き さ(0.215),
腫 瘍 周 縁 へ の進 展 形 式(0.141),頸 移(0.028)の
of head
A report
7: GF:
method
の リ ンパ 球 浸 潤 の 程 度(0.260),腫
term
Oncology
advanced
あ っ た.ま
々 の 因 子 との 編 相 関 係 数 は,最
Press
342,1976.
of
1987,
a combined
回考 慮 し
腫 瘍 の 病 理 組 織 学 的 分 化 度 が0.735,次
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ology
数 量 化I類
Suppl
Clinical
Long
Tucker
Otol 13)
な か っ た. 6.
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SZ:
the
の因
子 の 影 響 を 除 外 す る と予 後 との有 意 な 相 関 は 認 め られ
Fei
J
脛 瘍 の 進 展 形 式 別 に 見 る と周 縁 部 に お い て 浸 潤 生 存 率 が 最 も低 か っ た が,他
their
management
laryngeal
12)
型 を 示 す 症 例 の5年
the CRC
classification and
Otolaryngol, J:
of
larynx.
pp183-189.
cancer
Templer
cancer
of the
Histological
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上
した.
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5.
A:
in
Cancer
10) •¬–ì ’Ê:‰uŠw“I‚É‚Ý‚½•A“ªŠà‚Ì“®Œü.Ž¨•A“ªèò
の 予 後 因 子 の 影 響 を除 外 す る と予 後
の 場 合 で あ った.こ
Ferlito
prehensive
生 存 率 は 減 少 し,頸 部 リ ンパ 節 転 移 率 が 増 加 す る傾 向
Prognosis (ed)
Florida,
Acta 9)
原 発 腫 瘍 の 大 き さが 増 大 す る に した が っ て5年
が み ら れ た が,他
A
hypopharynx
生 存 率 が90 .4
で あ っ た の に 比 べ て高 く,予 後 に
JA:
In Ferlito Inc.
腫 瘍 周 縁 部 へ の リン パ 球 浸 潤 が 多 数 で か つ 一 部
に濾 胞 を 形 成 す る(+++)群
Kirchner
93-1091
AB
et of
al
: Histologic
larynx.
21)
植松
稔,近
藤
誠:喉
頭 癌 の 放 射 線 治 療.耳
喉頭頸
14:1301-1305,1988.
Arch
22)
堀 内 正 敏:喉
頭 癌 化 掌 療 法 の 現 況.耳
喉 頭 頸14:
93-1092
韓･他=声
1306-1310, 23)
24)
PA
glottic
yngol
: Hiotologic
carcinoma
grading
of the
of
larynx.
malignancy Can
J Otolar-
J,
spread
of
Van
laryngeal
reflection
tion.
Nostrand and
on
139
the
cases
sectioning.
AWP
Growth
hypopharyngeal
effect
of
studied
Acta
:
whole
Otolaryngol
organ
(stockh),
serial
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Snow
GB,
Annyas
Prognostic
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Otolaryngol 26)
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of
Van
neck
Slooter
node
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1974, pp843-846.
稿 を終 える に臨 み,本 研 究 に つ い て ご指 導 な らび に資 料
声重 教 授 に 深甚 な る謝意 を棒 げ ます. 于
渉,中 嶋 秀 夫 の各 氏 に深
謝 致 します.
1181-
本論 文 の 要 旨 は第90回 日本 耳 鼻 咽喉 科学 会 総 会(大阪, NT,
patients
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Otolaryngol
また本 論 文 の資 料作 成 にあ た り援 助 を戴 いた 金 沢 医科大
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靖寰 教 授,費
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1988.
ynx,
of the defensive
observation
cancer.
の 提供 を賜 っ た恩 師 中 国医 科 大 学付 属 第 一 医 院 耳 鼻咽 喉科
27) ‰ª“c•NŽi:•A“ªŠà‚Æ‘S•g–Ɖu.Ž¨•A“ªèò
28)
Morphological
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Ferlito
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29) Sala O,
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Laryngoscope
the
al:
1989年5月)に
て発表 した.
in
(1989年12月15日 受 稿
lar86:
刷請 求 先
〒920-02石川
1990年3月22日
受理)
県 内灘 町 大 学1-1
金沢 医 科 大学 耳 鼻 咽 喉科 学 教 室
別 韓
徳民
