YAKUGAKU ZASSHI 135(1) 33―40 (2015)  2015 The Pharmaceutical Society of Japan

33

―Symposium Review―

老化とストレスに関する食品の機能性研究の現状  橋 良 哉, 大 寺 恵 子

An Overview of Current Research of the EŠect of Foods on Aging and Stress Ryoya Takahashiand Keiko Odera Department of Biochemistry, Faculty of Pharmaceutical Sciences, Toho University; 221 Miyama, Funabashi, Chiba 2748510, Japan. (Received August 2, 2014) The aging process is largely in‰uenced by dietary factors. For example, caloric restriction can slow age-related functional deterioration and the onset or progression of age-related diseases, as well as prolong mean and maximum life span in laboratory animals. However, the dietary factors that aŠect the aging process comprise not only calories, but also various nutrients, such as proteins, carbohydrates, fats, and vitamins. Phytochemicals, which are found in plants, are non-nutritive, yet many phytochemicals are known to act as antioxidants and prevent diseases associated with free radical production. Furthermore, certain phytochemicals can help prevent or reduce the risk of cancer, in‰ammation, and cardiovascular disease by alteration of several signal transduction pathways in cells. Therefore, much focus is being placed on the eŠects of dietary phytochemicals on aging and stress response. This paper reviews recent advances in the study of two major dietary phytochemicals, resveratrol and curcumin, on aging and stress response. Key words―aging; phytochemical; resveratrol; curcumin; polyphenol

1.

はじめに

は,野菜,果物,豆類,芋類,海藻,お茶などのほ

食事は,成長期の発育,成長のみならず,老化,

とんどの植物性食品に含まれる色素や香り,苦味な

寿命,ストレス抵抗性に対しても重大な影響を与え

どの非栄養素であるが,「第 7 の栄養素」ともよば

る.老化,寿命,ストレス応答性などに食事が影響

れる( Fig. 1 ).69) 化学構造の特徴から,ポリフェ

を与えることは古くから知られている.14) 1935 年,

ノール類(レスベラトロール,クルクミン,カテキ

McCay らは,カロリー制限がラットの平均寿命及

ンなど),テルペノイド類(リコペン,リモネンな

び最大寿命を延長し,加齢に伴う様々な症状を遅ら

ど),有機硫黄化合物(ジアリルスフィド,スル

せることを明らかにした.5) その後,カロリー制限

フォラファン,アリシンなど)などに分類される

による寿命延長効果は,酵母,線虫,サクラクモ,

( Fig. 2 ).10) 多くのファイトケミカルは,抗酸化能

ショウジョウバエ,グッピー,マウス,ラットなど

を有し,活性酸素の関与の深いがん,心臓病などの

の多くの動物種で確認され,カロリー制限は唯一の

1114) ま 疾病予防に有効であるとされるものもある.

確立した延命法となった.14)

た,ファイトケミカルには,ホルモン作用に直接あ

一方,食品に含まれるタンパク質,脂質,糖質,

るいは間接的に働くものもある.1114)

ビタミン,ミネラルなどの各栄養素が老化や老化関

このようにファイトケミカルは,健康維持・増

連疾患に与える影響についても古くから調べられて

進,各種疾病に対する予防効果が期待され,抗老化

6) いるが,

物質としても注目をあびている.

近年,ファイトケミカル(phytochemical)

69) の研究が盛んになってきた.

ファイトケミカル

以下に,われわれの身近な食品に含まれ,話題と なっている「レスベラトロール」と「クルクミン」

東邦大学薬学部生化学教室(〒 2748510 千葉県船橋市 三山 221) e-mail: takahasi@phar.toho-u.ac.jp 本総説は,日本薬学会第 134 年会シンポジウム S34 で 発表した内容を中心に記述したものである.

の老化,特に寿命と酸化ストレス応答などに与える 影響について紹介する.

34

Fig. 1.

YAKUGAKU ZASSHI

Vol. 135 No. 1 (2015)

Classiˆcation and Sources of Nutrients

Nutrients are divided into six general categories: proteins, carbohydrates, fats, vitamins, minerals and dietary ˆber (sometimes including water as a nutrient). Phytochemicals are non-nutritive plant chemicals and can be considered as the 7th nutrient.

2.

レスベラトロール

レスベラトロールは, 2003 年にアメリカの研究

19) 使用されたサカナは, zano らにより行われた.

最長寿命は約 13 週間と短命なノソブランキウス・

グ ル ー プ が 酵 母 (Saccharomyces cerevisiae,

ファーザアイ (Nothobranchius furzeri, Gonarezhou)

PSY316AT)の寿命が延長し,カロリー制限と同様

である.このサカナにレスベラトロールを 120 mg/

に長寿遺伝子(抗老化遺伝子)サーチュイン(Sir2)

g, 600 mg / g を含む餌を与えると寿命がそれぞれ 33

を活性化することを Nature 誌に発表したのがきっ

%,56%延長したとのことである.19) 2006 年には,

かけで注目を浴びるようになったといっても過言で

哺乳類であるマウスのレスベラトロールの効果につ

はない.15) その後,レスベラトロールは世界の人々

いて Baur らにより報告された.20) その内容は,雄

に親しまれる赤ワインに含まれる天然物質であるな

マウス( C57BL / 6NIA )にレスベラトロールを含

どの理由から多くのメディアにとり上げられ,今で

む高カロリー食を与えると肥満の悪影響はほぼ解消

はサプリメントなどとして一般に販売される身近な

され,寿命が通常食のマウスとほぼ同じレベルまで

ものになった.

戻るというものであった.この報告では,標準食に

レスベラトロールの寿命延長効果は, 2003 年の

レスベラトロールを与えた実験の結果は示されてい

酵母での発見以来,次々と様々な動物で検証され

なかったが,20) 2008 年になり Pearson らが標準食下

た.16) 翌年の 2004 年に Wood らは,野生型の線虫

のレスベラトロールの影響について報告を行った.

( Caenorhabditis elegans , N2 株)とキイロショウ

その結果は,レスベラトロールの摂取は,食事制限

ジ ョ ウ バ エ ( Dorosophila melanogaster, Canton-S 株)にレスベラトロールを与えると寿命が延長する こ と を 報 告 し た ( Fig. 3 ).17) 2005 年 に は , Viswanathan らが野生型の線虫の寿命が 100 1000

mmol/L レスベラトロールにより濃度依存的に延長

(~約 20 %)することを報告した.18) 翌 2006 年に は,初の脊椎動物の研究がサカナを使って Valen-

橋良哉

東邦大学薬学部教授, 1987 年東邦大学 薬学部助手, 1991 年テキサス大学医学 部ポストドクトラルフェロー,1995 年 東邦大学薬学部講師,2002 年同助教授, 2007 年より現職.研究テーマは「老化 及び老化関連疾患の発症とその制御に 関する研究」である.

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Fig. 2.

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Classiˆcation and Sources of Dietary Phytochemicals

Phytochemicals are broadly classiˆed as polyphenols (anthocyanin, curcumin, etc.), organosulfur compounds (sulforaphane, allicin, etc.), terpenes (lycopene, lutein, etc.) and long-chain alkylphenol derivatives (capsaicin, [6]-gingerol, etc.).

と同じような遺伝子発現パターン変化を起こすが,

育条件下のマウスに対しては,効果はみられないよ

寿命にはほとんど影響を与えないとするものであっ

うである(Fig. 3) .しかし,レスベラトロールは,

た.21)

同様な実験は, 2011 年に Miller らによって

加齢に伴う腎機能低下,血管障害,骨量・骨密度の

12 月齢の雌雄のマウス(UM-HET3)を用いて行わ

低下や白内障発症に対して抑制的な作用を示した点

れたが,この場合もレスベラトロール投与による寿

は注目に値する.21)

命延長効果が確認できなかったとのことである.22)

3.

クルクミン

以上のように,レスベラトロールは,酵母,サカ

クルクミンは,ポリフェノール類の一種であり,

ナに対しては寿命延長効果があるようだが,標準飼

抗酸化作用を有する黄色色素である.カレー粉の主

36

Fig. 3.

YAKUGAKU ZASSHI

Vol. 135 No. 1 (2015)

The EŠect of Resveratrol on Mean Lifespan in DiŠerent Animals

Data are organized by author's last name and the year of publication: Howits, 2003;15) Wood, 2004;17) Viswanathan, 2005;18) Valenzano, 2006;19) Baur, 2006;20) Person, 2008;21) Miller, 2011.22) Data from Valenzano19) are based on median lifespan.

原料で黄色の食用色素としても使われる.古くから

II の チ ト ク ロ ー ム b 大 サ ブ ユ ニ ッ ト ) と daf-16

肝機能改善,解毒作用などの効果があることは知ら

(FOXO ファミリーの転写因子)の変異体のみで寿

れていたが,23) 動物の寿命やストレスに関する研究

26) すなわ 命延長効果が認められたとのことである.

24) が始まったのは比較的最近のことである.

ち,両遺伝子に依存しない機構がクルクミンによる

Choi らは,酵母( BY4741 株)の寿命に対する

寿命延長に係わっている可能性が高いとのことであ

ク ル ク ミ ン の 影 響 を 異 な る 濃 度 ( 1 pmol / L 10

る.なお,この実験で野生型(N2 株)の線虫の寿

mmol/ L)で調べた.しかし,いずれの濃度におい

命はクルクミン濃度が 20 mmol/L で 1.4 倍に延びた

ても寿命に対する影響は認められなかったとのこと

が,高用量( 200 mmol / L )では,効果が認められ

である(Fig. 4) .25)

なかったとのことである(Fig. 4).26) クルクミンの

一方, Liao らは,野生型( N2 株)の線虫を 20

作用に有効域が存在するものと考えられる.

mmol/L のクルクミン存在下で飼育すると活性酸素

次に,ショウジョウバエの寿命に対するクルクミ

及びリポフスチンが減少し,寿命が延長することを

ンの影響であるが,この動物に関する研究報告は他

見い出した.26) また,あらかじめクルクミン存在下

の動物種と比べると多いが,その結果はかならずし

で線虫を飼育することにより酸化ストレス(ジュグ

も一致しない(Fig. 4) .

ロン juglone 処理)及び高温ストレス( 35 ° C,7 時

Suckow BK と Suckow MA は,雄ショウジョウ

間)に対する抵抗性が有意に高まることを明らかに

バエ(D. melanogaster, Wild1 1-A 株)をクルクミ

した.26)

クルクミンが酸化傷害を軽減し,さらに酸

ン濃度,0.05, 0.1%培地で飼育した場合,寿命がそ

化ストレス抵抗性を高めたことが延命に結びついた

27) ま れぞれ 10%, 20%延長することを見い出した.

と考えられる.さらに,彼らはクルクミンによる寿

た,これらの寿命延長効果は,スーパーオキシドジ

命への影響を様々な変異株(daf-16, mev-1, osr-1,

スムターゼ活性の阻害剤で消失することから,寿命

sek-1, mek-1, skn-1, unc-43, sir-2.1, age-1)で調べた

延長に活性酸素が深く関与している可能性が示唆さ

ところ,mev-1(ミトコンドリア電子伝達系複合体

れる.27)

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Fig. 4.

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The EŠect of Curcumin on Mean Lifespan in DiŠerent Animals

Data are organized by author's last name and the year of publication: Choi, 2013;25) Liao, 2011;26) Suckow, 2006;27) Caesar, 2012;28) Soh, 2013;29) Kitani, 2007;30) Spindler, 2013.31) Data from Choi25) are based on the viability of cells on day 12 and data from Soh29) and Spindler, 201331) are based on median lifespan.

一方, Caesar らは,アミロイド線維形成実験で 使用したコントロールのショウジョウバエ(C115Gal4/+株)にクルクミンを様々な濃度で与えたと

ころ,寿命が濃度依存的に短縮したとのことであ 28) このようなクルクミンによる寿命短縮は, る.

Soh らによる雌雄のショウジョウバエ( Ra 株)の

実験でも確認されている.さらに,彼らは,クルク ミンを生涯のどの時期で与えるかによって寿命への 影響が異なることに気付いた.29) すなわち,クルク ミンを成虫期の生涯[Adult life span, 5 日齢 終身 (65 日齢)]あるいは老齢期[Senescent, 38 日齢終 身(89 日齢)]に与えた場合は中間寿命が短縮する が , 若 い 健 康 期 ( Health, 5 27 日 齢 ) や 過 渡 期 ( Transition, 28 40 日齢)に与えた場合は寿命が延

Fig. 5.

Curcumin Is an Early Acting Prolongevity Drug

Curcumin treatment during the health span (5 27 d) and transition span (2840 d) resulted in increase in lifespan. However, curcumin has a negative 65 d) or over the eŠect when administered over the entire adult lifespan (5 senescent stage (38 89 d). Data taken from Soh et al. 29)

長することを見い出したのである(Fig. 5).29) 寿命 に影響を与える遺伝子群の発現について調べたとこ

調 べ た 研 究 は 少 な い . Kitani ら は , 雄 マ ウ ス

ろ,若齢期( 5 15 日齢)のクルクミン投与群で

(C57BL/6JHsd )に 13 月齢及び 19 月齢から 2%テ

target of rapamycin(Tor)及びそのターゲットで

トラヒドロクルクミン( TC)を含むエサを与え,

ある 4e-BP, S6K などの遺伝子発現が低下してい

寿命に対する影響を調べた.30) TC はクルクミンの

29) このことから,クルクミンは,ラパマイシン た.

還元体であり,クルクミンに比べ抗酸化活性が高い

と同様に TOR を介したシグナル伝達系を阻害する

ことが知られている.24,30) 19 月齢からの TC 投与で

ことで寿命延長をもたらした可能性があることがわ

は寿命延長は認められなかったが, 13 月齢からの

かった.29)

投与で平均寿命が約 10 %有意に延長することを報

哺乳動物の寿命に対するクルクミン投与の影響を

告した( Fig. 4 ).30) しかし,その後, Spindler ら

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Fig. 6.

The Potential of Resveratrol as a Calorie-restriction Mimetic and/or Cancer Chemopreventative Agent in Humans

The eŠective dose of resveratrol as a calorie-restriction mimetic37) and cancer chemopreventative agent39) in humans. The average content of resveratrol in red wine was obtained by using data from Mark et al. (2005),33) Nour et al. (2012)34) and Martelo-Vidal and Vazquez (2014).35)

は,長寿命のマウス( F1 雑種一代)を用いてクル

対する影響などを調べた.32) その結果,平均寿命は

クミンの延命効果について調べたが,寿命延長は認

コントロールと比べ約 14 %延長したとのことであ

められなかったことを報告した(Fig. 4).31) また,

る. EGCG 投与群の肝臓と腎臓では,加齢に伴う

彼らは,同論文で Kitani らの結果30) は,クルクミ

炎症や酸化ストレスが抑制され,寿命との関連が深

ン配合による摂餌量低下によってもたらされた食事

い FoxO3a と SIRT1 の発現が高かったとのことで

制限の二次的影響の可能性があることを指摘してい

ある.32)

る. 4.

5.

その他のファイトケミカル

おわりに

ファイトケミカルの種類は数千~1 万種類はある

Choi らは,酵母を用いて上述のレスベラトロー

といわれており,その多くは抗酸化作用を有し,抗

ルとクルクミンに加えて様々なファイトケミカルの

炎症作用,抗がん作用,抗アレルギー作用,免疫力

寿命延長効果について調べた.25) 実験に使用したも

向上,動脈硬化予防などの様々な優れた生理活性を

のは,ラパマイシン,ダスポン,メトホルミン,カ

持つことが知られるようになった.68) ファイトケ

フェイン,スペルミジン,カフェインである.これ

ミカルのなかでもレスベラトロールに対する一般の

らのなかで寿命を延長したのは,ラパマイシンのみ

関心はとても高いようである.その 1 つの理由が,

であったとのことである.25)

既に述べたように長寿遺伝子を活性化し酵母の寿命

Sindler らは,マウスを用いて,クルクミンのほ

15) もう 1 つの理由は,高カ を延長したことにある.

かにブルーベリー,ザクロ,緑茶,紅茶,シナモ

ロリー肥満マウスに大量に投与( 22.4 mg ・ kg-1 ・

ン,ゴマ,フランス海岸松樹皮(ピクノジェノー

d-1 )すると,肝肥大などの肥満による悪影響をあ

ル,タキシホリンを含む)の抽出物やモリン(フラ

まり受けずに寿命が延びることが明らかになったか

ボノイドの一種),クェルセチン(ケルセチン)の

20) この研究報告により,フランス人が高 らである.

作用について調べた.しかし,いずれの場合も寿命

脂肪,高カロリー食にもかかわらず,心臓病が少な

延長 効 果は 認め ら れな かっ た こと を報 告 して い

く,ヨーロッパで長寿であるのは,赤ワインに含ま

31) る.

れるレスベラトロールが関与していると思われるよ

Niu らは,緑茶ポリフェノールの主要成分である

うになったようである.赤ワインに含まれるレスベ

フェノール性の抗酸化物質のエピガロカテキンガ

ラトロールは,銘柄や産地によって数 10 倍以上異

レート( EGCG )のラット(雄 Wistar )の寿命に

なるが, 1 本( 750 mL )の赤ワイン当たり約 3 mg

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( trans 型)である.3335) 仮に 90 kg の肥満の人が, マウスと同じ抗肥満効果を得ようとすると,赤ワイ ンを 1 日,約 670 本,飲まなければならない計算に なる.健康人や肥満な人などを対象とした臨床試験 が行われ,レスベラトロールの効果が次々と報告さ れてきている.例えば,ヒト血流依存性血管拡張反

6) 7) 8)

応改善(投与量:30270 mg:1 回),36) カロリー制 限類似効果(150 mg/d:30 日間),37) 脳血流量増大 38) 増 殖 因 子 ( insulin-like ( 250, 500 mg : 1 回 ),

9)

growth factor-1; IGF-1)減少(2.5 g/d:28 日間)39)

などである.しかし,これらの効果を赤ワインに期 待するのは無謀のように思われる.増殖因子減少が 認められたレスベラトロール 2.5 g を赤ワインから

10)

摂ろうとすると約 800 本が必要となる(Fig. 6) . レスベラトロールの有益作用が数々報告され る16,40)一方で,高用量のレスベラトロールの有害性

11)

21,41) 例えば, 3000 mg / についても報告されている.

kg BW/ d のレスベラトロールの摂取によりラット 41) 同様なレスベラト で腎障害が認められている.

ロールによる腎障害は,ウサギ,42) 骨髄腫を対象と した臨床試験でも報告がある.43) 取り過ぎには十分

12) 13) 14)

な注意が必要のようである.健康食品として流通し ているレスベラトロールの摂取の注意については, 日本薬学会環境・衛生部会のホームページの環境・

15)

衛生薬学トピックスに詳しい記載があるのでご参照 ください.44) 動物の寿命に対するファイトケミカルの効果は, 動物種や研究者によって異なる点が多い.16,24,40) 今

16)

後,これまでの研究結果の再現性の確認を急ぐとと もに,確かな有効性と安全性を明らかにしていく必

17)

要があるであろう. 利益相反

開示すべき利益相反はない. REFERENCES

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40

21)

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26)

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Vol. 135 No. 1 (2015)

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[An overview of current research of the effect of foods on aging and stress].

  The aging process is largely influenced by dietary factors. For example, caloric restriction can slow age-related functional deterioration and the o...
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