臨

床 房 室 伝 導 障 害 とSICk

sinus

syndromeを

Wolff-Parkinson-White(WPW)症

伴 つ た

候 群 の1例

京都第1赤 十字病院第二内科 望月 礒田

茂◇ 次雄

桐山

利昭

角水

圭一

和田

勝

川西

康夫

和多 田光朗

水谷

孝  昭

A CASE OF WOLFF-PARKINSON-WHITE WITH ATRIOVENTRICULAR

(WPW) SYNDROME ACCOMPANIED CONDUCTION DISTURBANCE

AND SICK SINUS SYNDROME Shigeru MOCHIZUKI,M.D., Toshiaki KIRIYAMA,M.D. Keiichi KAKUSUI,M.D., Masaru WADA, M.D., Tsuguo ISODA,M.D., Yasuo KAWANISHI,M.D., Mitsuro WATADA,M.D. and Takaaki MIZUTANI,M.D. The Second Department of Internal Medicine, Kyoto First Red Cross Hospital, Kyoto. 概要

WPW症

候 群 に 房 室 ブ ロ ックを 伴 う こ とは 希 とい わ れ る が,房

syndromeを 伴 つ たWPW症

候 群 の1例に

つ き報 告 す る.50才

た.本 症 例 は 洞 調 律 時 に 典 型 的 なWPWパ 増加 して もQRSの幅

前 よ り頻 拍 発 作 が あ つ

タ ー ンを 示 し,心 房 ペ ー シ ングに よ りペ ー シ ン グ レー トを

や 形 は洞 調 律 の時 と全 く変化 しなか つ た. His束 心 電 図 で はHis束 の ふ れ は 洞 調

律 時 か らす で にQRSの

中 に 埋 もれ て い る と考 え られ る.潜 在 的 に 正常 伝 導 系 の伝 導 障 害が存 在 す る

た め に,興 奮 は ほ とん ど副 伝 導 路(Kent束)の 洞調 律 を1度

室 伝 導 障 害 に 旅 え てsick sinus

女 子.14∼15年

み を 通 つ て い る と考え られ た.本 症例 が 正常 伝 導型 の

も示 さな か つ た こ と も正 常 伝導 系 の伝 導 障 害 を 示 唆 す る.さ らに 正 常 伝 導 波 形 の 心 房 細

動 を 示 した 時,房 室 ブ ロ ッ クを示 唆 す る所 見 を示 した.ま た,本 症 例 は房 室 伝 導 障 害 に 加え てsick sinus syndromeを 伴 つ て いた. sick sinus syndromeを 伴 つ たW PW症

候 群 の 報 告 は わ れ わ れ の し らべ た 範 囲

で は 見 当 らな い.本 症 例 は 何 らか の 原 因 に よ り心 筋 に び ま ん性 の変 化 が 起 こ り洞 房 結節,房 に 障 害 を もた ら した もの と して 興 味 深 い.著 明 な心 肥 大,3音,4音

の存 在,さ

室伝導系

らに 弟 がWPW症

候

群 で あ り,家 族 に 心 疾 患 で の 死 亡 例 が 多 い こ とな どを 考え合わ せ る と,特 発性 心 筋 症 な い し家族 性 心 筋 疾 患 の可 能 性 も大 きい と考え られ る.

発 作 を 呈す る11症 例 に つ い て詳 細 な報 告 を 行 なつ

は じめ に WPW症

て か らで あ る 。それ 以 来WPW症

候 群 が 臨 床 的 に 注 目 さ れ る よ うに な つ

た の は1930年Wolff,

Parkinson,

康 な 若 年 者 で 心 電 図 上PR短 形 を 呈 し,し

White1)が

候 群 の病 因 につ

い て は 多 くの説 が あ り, Scherf and

一 見健

Cohen2)に よ

れ ば60以 上 の説 が あ る とい う.し か し最 近 の数 年

縮 と脚 ブ ロ ッ ク 様 波

間にHis束 心 電 図 に よ る 検 討,

ば しば発 作 性 上 室 性 頻 拍 や 心房 細動

B型WPW症

候群

の 心表 面心 電 図所 見 お よび それ か ら推 定 した副伝 〔昭和50年5月26日 受 稿 〕 本 論 文 の 要 旨 は 第84回 日本 内科 学 会 近 畿 地 方会 に て 発 表 した.

導 路切 断術 の成 功 な どに よ り,副 伝 導 路 説 が最 も 認 め られ て い る.ま た,以上 との様 な研 究法 の進 歩

(54)

日 内 会 誌  第64巻  第11号

望月

によ り, WPW症

茂 他7名

1265

候 群 の研 究 は 画 期 的 な進 歩 を遂

げ た とい え る. 最 近 わ た く し達 は 正 常 伝 導 系 の 伝 導障 害 とsick sinus syndromeを 合併 したWPW症 候 群 の1症 例 を経 験 し, His束 心 電 図 お よび 心房 ペ ー シ ン グ に よ る検 討 を行 なつ た ので 報 告 す る. 症

例

患 者:K.T.50才,女 主 訴:心

子.

悸亢 進,呼 吸 因 難.

家 族 歴:兄

お よ び母 親の 兄 が 心疾 患に て 死

亡. 弟 はWPW症

候 群 で 頻 拍発 作 が あ る.

既往 歴:特

記 す べ き もの な し.

現病 歴:14∼15年

前 よ り1年 に2∼3回

疲れ

た時 に15分 間程 動悸 を 感 じた.入 院1年 程 前 よ り

図1、

動悸 の回 数 が ふ え,持 続 時 間 も30分 程 続 くよ うに

左 側 へ 著 明 に 拡 大 し心 胸 廓 比 は68%で

胸 部 レ ン トゲ ン 写 真.心

陰 影 は 両 側,と

くに

あ つ た.

な つた.動 悸 は 自然 に お さ まつ て いた.昭 和47年 2月19日 よ り心 悸亢 進,呼

吸 困難,顔 面 浮 腫 が持

続 し,近 医 の治 療 を 受 け た が軽 快 せず 同年2月21 日本 院 へ救 急 入 院 す. 入 院 時現 症:体

格 は や せ 気 味 で栄 養 状 態 や や

不 良.貧 血 は な いが 顔 面 は浮 腫 状 で あつ た 。頚 静 脈 の怒張 著 明.脈 拍1分 音 界左 へ約2∼3横 心 音 は3音,4音

間160で 整.微 弱.心 濁

指,右 へ1横 指拡 大 して い た. を聴 取 す る が 心雑 音 は 認 め な

い.血 圧130/80mmHg.肺

は両 側 下 肺 野 に湿 性 ラ音

を聴取 す.肝 を2横 指 触 知 す.下 肢 に 浮 腫 あ り。 入院 時検 査 成 績:尿

・便 ・末 梢 血 液 像 異 常 な

し.血 沈1時 間 値2m,2時 反 応 陰 性.ASLO に陰 性.血

間 値5㎜.梅

100単 位. CRP,

清蛋 白6.19佃.蛋

毒血清 RAと

も

白分 画 正常.A/G

図2.入

比1.6. GOT 114, GPT50, LDH388.総 コ レス テロ 一 ル207mg/dl.尿 素 窒 素21㎎/dl. P.S.P 15分10%,

120分47%.眼

底検 査 で は網 膜細 . 動脈

院 時 心 電 図.入

入 院 後 経 過:入

院 後digitalisの 急 速 飽 和 を 行

な つ た が,心

側,と

翌 日procaime

くに左 側 へ 著 明 に 拡 大 し心 胸 郭 比 は68%で

動 を示 しQRSは

電 図 は 入院 時2:1の 幅広 くWPWパ

後 に2:1の

タ ー ンを示 した

100WSに

(図2).

昭 和50年11月10日

拍 数150∼160/分 amide

時 的 に3:1∼4:1の

心房粗

(55)

房

幅 広 くWPWパ

硬 化 症 な し.胸 部 レ ン トゲン 写 真 で は 心 陰 影 は 両

あつ た.(図1).心

院 時 心 電 図 は2:1心

粗 動 を 示 しQRSは た.

ターγ を 示 し

で 減 少 しな か つ た.

400㎎ の 静 注 を 行 な う と,一 心 房 粗 動 と な つ た が,直

心 房 粗 動 に 戻 つ た.そ

の 為2月23日

て 直 流 除 細 動 術 を 行 な つ た と こ ろ,

B型

1266

房 室 伝 導 障 害 とsick sinus syndrome伴つ

図3.直 流 除 細 動 術 後 の心 電 図.直 流 除 細 動 術 を 施 行 した所, B型WPW洞 調律 に ま じつ て洞 房 ブロ ッ クな い しは洞 停 止 と房 室 結 節 調 律 を示 し た.

たWPW症

図5.心

候 群 の1例

房 性 期 外 収縮 を 伴 うWPW型

洞 調律 と 洞

房 ブ ロ ッ クな い しは洞 停 止 を示 して い る.図 の 右端 の心 拍 は 補 充 収縮 と考 え られ る.

図6.

(A)2:1心

(C)頻

拍 性 心 房 細 動.何

房 粗 動(B)3:1心 れ もQRSの

房 粗 動, 幅 は 広 く房

室 伝 導 は 主 に 副 伝 導 路 に よ る と 思 わ れ る.

図4.洞

調 律 時 の 心 電 図.B型WPW心

電 図 を示 し

て い る.

WPW心

電 図 と房 室 結 節 調 律 の ま じつ た 心 電 図 と

なつ た(図3). 以 下 そ の 後 本 症 例 の示 した心 電 図 の 内 代 表 的 な も のを 示 す,図4は

洞 調 律 時 の心 電 図 でB型WP

W心 電 図を 示 して い る.図5は 伴 うWPW型

心房性期外収縮 を

洞 調 律 と洞 房 ブ ロッ クな い しは洞 停

止 を 示 した 時 の心 電 図で あ る.図6(A)は2:1 心 房 粗 動,(B)は311心

図7.幅

の 狭 いQRSを

電 図 で,

RR間

伴 っ た 心 房 細 動 の 時 の心

隔 は 一 定 で あ り,房 室 ブ ロ ッ ク の 存

在 を 示 唆 す る.

房 粗 動,(C)は

頻拍

性 の心 房 細 動 を示 して い る.何 れ もQRSの

幅は

電 図 で,RR間

隔 は 一定 で あ り,房 室 ブロツ クを

広 く房 室 伝 導 は主 に 副伝 導 路 に よる と思 わ れ る.

伴 つ た 心房 細 動 が示 唆 され る.図8は

図7は 幅 の狭 いQRSを

行 性P波 を伴 う房 室 調 律 を示 して お り,洞 房 プ ロ

伴 つ た 心 房 細 動 の時 の心 (56)

日内 会 誌

第64巻

しば しば逆

第11号

望月

茂 他7名

1267

His束 心 電 図所 見:本 型 的 なWPWパ

症 例 で は 洞 調 律 時 に典

タ ー ンを示 したが,心 房 ペ ー シ

グに よ りペ ー シン グ レ ー トを増 加 して もQRSのン 幅 や形 は洞 調 律 の時 と 全 く変 化 しな かつ た.His 束 心 電 図 で は 洞 調律 時 か ら す で にHis束 の ふ れ (H)はQRSの

中 に 埋 もれ て い る と考 え られ,

潜 在 的 に正 常 伝 導 系 の伝 導 障 害 が存 在 す るた め に 興 奮 は ほ とん ど完 全房 室 バ イ パ ス(Kent束)の 図8.し

ばし ば逆 行性P波

示 して い る.左 か ら第3拍

み

を 伴 う 房 室 結 節 調律 を

を通 つ てい る と考 え られ た.ま た, 200/分 の ペ ー

目はWPW型

シン グ レー トで2:1房

洞調律 で

あ る.

いわ ゆ るQRS

室 ブロ ッ クを 生 じた が,

normalizationは1度

も起 こ らなか

つ た(図10). 考 案 His束 心 電 図法 とい う簡 単 で安 全 な方 法 が 導 入 され て 以 来8),刺 激 伝 導 系 の 研 究 に 大 いに 役 立 ち,従 来 の体 表面 心電 図か ら得 られ る情 報 を大 い に 拡 大 した とい え る.WPW症

候群に お い て も

His束 心 電 図 と心房 ペ ー シ ン グに よ り 副伝 導 路 を 図9.洞 調 律 時 の心 音 図所 見.心 雑 音 は な くⅢ音, 音 を 認 め た. Ⅳ

機 能 的 に 評価 し よ う とす る試 み が種 々な され て き た4)5)8).そ れに よ る と 完 全 房 室 バ イパ ス(Kent

ツクない しは洞 停止 の存 在 が示 唆 され る.な お, 本症 例 で は 正常 伝 導 型 の 洞調 律 を1度 つた.ま た,い わ ゆ るWPW頻 頻拍)は1度

束)の 場 合,心 房 ペ ー シ ングで ペ ーシン グ レー ト

も示 さ なか

を 増 加 させ る と, AR(His束

拍(発 作 性 上 室 性

も認 め られ なか つた.

心 音 図 で は心 雑 音 を認 め な いが,3音,4音

りまで)は 不変 の ま ま, AH時 間(心 房 の 興 奮 の始 ま りか らHis東 電位 の始 ま りまで), QRS時

を

認 めた(図9).

図10.His束

間, AJ時

心電 図 所 見.左

端 の 様に 洞 調 律 時に 典 型 的 なWPWパ

よ りペ 一 シ ン グ レー トを 増 加 し て もQRSの れ(H)は トで2:1房

昭 和50年11月10日

洞 調 律 時 か ら す で にQRSの

心電図上 の 心房 の

興 奮 の始 ま りか ら体 表 面 心 電 図 の デ ル タ波 の始 ま

間(Aか

ら体表 面 心 電 図 のQRSの

タ ー ン を 示 し,心

房 ペ ー シ ン グに

幅 や 形 は 洞 調 律 の 時 と 全 く変 化 し な か つ た. 中 に 埋 も れ て い る と考 え ら れ た.200/分

室 ブ ロ ッ ク を 生 じ た が い わ ゆ るQRS

normalizationは

(57)

起 こ ら な か つ た.

のペ

His束

のふ

ー シ ン グ レー

終

1268

房 室伝 導 障害 とsick

り迄)が

次 第 に 延 長 し,

His束 の ふ れ(H)の出

が デ ル タ 波 よ り遅 れ る よ うに な り,遂 QRSの

中 に 埋 没 し, QRS時間,

大 と な る.こ

sinus syndromeを

が 存 在 して い る のか も しれ な い.そ の様 な症 例 で は 副伝 導 路 が 正 常 伝 導 路 にか わ つ て房 室 伝 導 を保

間が最

つ て い る とも考 え られ る.ま た,本症 例 で は図3

の 時 興 奮 は も っぱ ら副 伝 導 路(Kent

束)の

み を 通 つ て い る.す

うpure

pre-excitation

候 群 の1例

あ るが,そ の様 な症 例 で は 正 常 伝 導 系 の伝 導 障 害

現

に はHは

AJ時

伴つ たWPW症

な わ ちDurrerら7)の

の よ うに直 流 除 細 動 後 にWPW型

い

洞 調 律に ま じつ

て洞 房 ブロ ッ クな い し洞 停 止 と房 室 結 節 調 律 を 示

beatsで あ る と 考 え られ る.

そ れ よ り少 な い ペ ー シ ン グ レ ー トで は,興

奮が正

し,ま た,図5の

常 伝 導 路 と完 全 房 室 バ イ パ ス(Kent)の

両方を

止 を示 す 場 合 が 多 く,い わ ゆ るsick sinus syndro me13)の 存 在 が 考 え ら れ る.従 つ て本症 例は 房 室

通 るfusion beatsと 考 え られ る.ペ 増 加 に 伴 いAH時

ー シン グ レ ー ト

間 が 延 長 す る の は,興

伝 導 路 を 通 つ て い る こ と を 示 し,デ 大 き く な りpre-excitationが明 がKent束

伝 導 系 の伝 導 障 害 に 加え てsick sinus syndromeを

奮 が 正常

伴 つ て い た と考え られ る. WPW症 候 群 にsick sinus syndromeを 伴 つ た 症 例 の報 告 は わ れ わ れ の

ル タ波 が 次 第

白 とな る の は興 に 奮

しらべ た範 囲 で は見 当 らな い.こ の症 例 は何 らか

を 通 つ て い る こ と を 示 す.

の 原 因 に よ り心 筋 に び ま ん性 の変 化 が 起 こ り,洞

わ れ わ れ の 症 例 で は 洞 調 律時 か らす で に 典 型 的 なWPWパ

タ ー ン を 示 した が,心

よ うに 洞 房 ブ ロ ッ クな い し洞停

結 節,房 室 伝 導 系 に障 害 を もた ら した もの 房と考

房 ペ ー シ ングで

ペ ー シ ソ グ レ ート を 増加 し て もQRSの

幅や形は

え られ 興 味 深 い.こ の症 例 は心 胸 郭比68%と

洞 調 律 の 時 と比 較 して ほ と ん ど変 化 を 示 さ な か つ

著明 な心 拡 大 と心 音 図 に て3音,4音

た.His束

らに弟がWPW症

心 電 図 で は,洞

て い る と考 え られ た.本 導 障 害 が 潜 在 し,そ

さ れ る.本

中 に 埋 もれ

症 例 で は正 常 伝 導 系 の 伝

心 筋 症 ない し家 族 性 心筋 疾 患 の可 能性 も強 い. 特 発 性 心 筋 症にWPW症

の た め に 興 奮 は ほ とん ど 完 全

房 室 バ イ パ ス(Kent束)の

は,

み を 通 つ て い る と解 釈

症 例 が 正 常 伝 導 型 の 洞 調 律 を1度

も示

時,房

ら に 幅 の 狭 いQRSを

わ ゆ るWPW頻

拍(発

作 性 上 室 性 頻 拍)の

1度 も 認 め られ な か つ た こ と も,間

うの はWPW頻

れ る.一 般 にWPW型

発作 が

の0.01∼0.31%と

接 的 に房 室 伝

い われ8), WPW型

心 電 図 を示

な い し家 族 性 心 筋 疾 患 の可 能 性 も否 定 出来 な い. しか しな が ら本 症 例 は組 織 学 的 な検 索 が 出 来 て い な い た め病 因 に つ い て決 定 的 な こ とは いえ な い.

拍 は

何 れ に して もWPW症

起 こ ら な い こ と に な る か ら で あ る. 般にWPW症

心 電 図 の出 現 頻 度 は全 人 口

い こ とを考 え合 わせ る と,本 症 例 は特 発 性 心筋 症

考え ら れ る た め,

正 常 伝 導 系 が プ ロッ ク さ れ て お れ ばWPW頻

家族

す特 発 性 心 筋症 の頻 度 が 上 記 の ご と くは るか に高

い

拍 は 正 常 伝 導 系 と副 伝 導 路 と の 間 tachycardiaと

中4例(4%)と

性 心筋 症 お よび 閉塞 性 心 筋 疾 患 に比 較 的 多 くみ ら

た,い

導 系 の ブ ロ ッ ク を 支 持 す る と も考え ら れ る.と

のreciprocating

族 性 心 肥 大 症82例 中10例(12

0),閉 塞 性 心 筋疾 患100例

伴 つ た 心房 細 動 の

室 ブ ロ ッ ク の 合 併 が 示 唆 さ れ た.ま

候群 の 合併 する 頻度

Marriottら14)に よれ ば特 発 姓 心肥 大症196例

中3例(1.5%),家

さ な か つ た こ と も 正 常 伝 導 系 の 伝 導 障 害 を 示唆 す る.さ

を 認 め,さ

候 群 で あ り ,家族 に心 疾患 で の 死亡 例 が 多 い こ とな どを 考え あ わ せ る と,特 発 性

調 律 時 か らす で にAH

は 延 長 しHis束 の ふ れ(H)はQRSの

いう

候 群 の電 気 生 理 学 的 研究

と病 理 組 織 学的所 見 を対 比 した研 究 は,佐 野ら15)

候 群に房 室 ブ 一 ロ ッ クを伴 う こ と

は 希 と い わ れ る8)∼12).し か し わ れ わ れ の 症 例 の 様

の家 兎 に よる研 究 以 外 は 見 当 らず,今 後 この 方面

に1度

も正 常 伝 導 型 の 洞 調 律 を 示 さ な い 症 例 の 場

で の研 究 の進 歩 が 望 まれ る.

合,正

常 伝 導 系 の 伝 導 障 害 はHis束 心 電 図 に よ り

始 め て 明 らか に な る 場 合 も あ る, WPW症 症 例 の 中 に はWPW型

ま と め 電 図 の経 過か ら房室伝 導 心障 害 お よびsick sinus syndromeの 合 併 が 考 え られ, His束 心 電 図 お よび

候群 の

心 電 図 しか 示 さ な い も の が

(58)

日 内 会 誌  第64巻  第11号

望月

茂他7名

1269

心 房 寒ページ ン グに よ る 検 索 を 行 な つ たWolff-Par-

1973.

kinson-White(WPW)症

R.M.

and

ture

beats

候 群 の1例

を 報 告 し,

一7)Durrer,17.,

併 せ て 病 因 な どに つ い て若 千 の文 献 的 考案 を加

of

た.

Parkinson

え (御 指 導 頂 い た 名 古 屋 保 健 徳 生 大 学 渡 部 良 夫 教 授 に

Wolff,

Bundle

L.,

block

young

tachycardia. Scherf, node

D.

&

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Stein, for

and

E.

and

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茂,角

Heart

藤 晴 彦,水

心 電 図 に よ る 検 討.心

昭 和50年11月10日

by

田

勝,高

Suzuki,

一6)

potential

橋

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谷 孝 昭:WPW症 臓,

a

) R.

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of

and

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田

勝,高

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